【ガスタービン1】

CO2の排出量は…

減らさないといけなんだけど…

火力発電所用総合排煙処理システム(AQCS)⑩

近年,世界的な環境対策推進の流れを背景に,環境技術の重要性は高まっているでつ。

これま で,基礎段階から開発し,パイロット試験や実機試験において実証してきた排ガス中の煤塵及び 有害微量成分を高度に除去できる AQCS を高灰分炭にも適用できることを実証し,実機改造案 件に適用。

今後も AQCS 全体のサプライヤとして,導入する国の石炭性状や規制,プラントの 状況に応じて最適なシステムを提案し続け,排ガスだけでなく,固形排出物(回収煤塵,脱硫石 膏)及び排水中の有害物質の低減技術,固定化技術等についても開発を行い,火力発電所全 体での環境負荷の低減に貢献していくでつ。

火力発電所用総合排煙処理システム(AQCS)⑨

MEEP®の適用事例として, Rihand 石炭火力発電所の既設 EP 改造案件を紹介するでつ。

本案件は図 11 に示す 500MW のボイラ2ユニットに対して各4基ずつある EP の内部更新で,納入後 25 年が経過した6 区タイプの固定電極から図 12 に示すように前段4区を当社仕様の固定電極に,後段2区を MEEP®に改造したもの。

改造前後の EP 計画条件を表2に示す。使用するインド炭の灰分が 40%程度であるため,EP 入口の煤塵濃度は高かったでつ

また,事前検討の結果,この石炭から排出される煤塵は非常に高 抵抗で,これが集塵極に堆積し続けることで性能は大きく低下することが推定。

クライアントの 厳しい要求性能(出口煤塵濃度 50mg/m3 N 以下)に対して,全て固定電極で計画した場合,約2 倍の集塵面積が必要となり,ダクトを含む大幅な改造を実施しなければならない見込みであったでつ

これに対して,MEEP®は集塵極を常に清浄に保つことができるので,高抵抗の煤塵を排出す るインド炭に対しても高い集塵性能を発揮し,EP のコンパクト化が可能。従って今回,後段 2区に MEEP®を適用することとし,既設スペースでの改造のみでお客様の要求値を満足する計 画が可能。

2017 年3月に性能試験まで完了し,営業運転に入っているでつ

試運転中に MEEP®で捕集された 煤塵が計画よりも細かく,且つ高抵抗となっていることが判明したため,MEEP®運転条件の見直し を実施。

その結果,性能試験で両ユニットともにお客様が要求する EP 出口煤塵濃度 50mg/m3 N 以下を達成し,改造前(出口煤塵濃度:500-600mg/m3 N)よりも煤塵排出量を大きく低 減することができたでつ

図 13 に改造前後の煙突からの排煙の様子を示す。MEEP®改造による性能 向上は明らかで,高煤塵,高抵抗且つ微細な煤塵を処理するインド国内の石炭火力発電所にお いても MEEP®の優位性を十分に発揮できることを実証したでつ。

火力発電所用総合排煙処理システム(AQCS)⑧

中国では,火力発電所からの有害物質排出規制強化により,主に硫黄酸化物と煤塵の排出量 低減が要求されるようになり,既設の排ガス処理装置の能力増強のための改造案件が増加。

 図 10 は改造前後の EP 入口からのシステムフローを示すでつ。

主な改善点は,回転式 GGH(ガス- ガスヒータ)を撤去し,ノンリーク型の GGH 熱回収器と再加熱器をそれぞれ EP 前段と脱硫後段に 設置したことによる高性能煤塵除去システム化と,脱硫装置の循環ポンプやスプレヘッダ,ノズ ル,撹拌機などの補機や内部品を更新することで,脱硫性能と脱硫装置自体の除塵性能向上を 図ったことでつ。

表1はお客様の要求値に対する改造後の結果を示しているでつ

煤塵濃度の要求値は将来の煤 塵規制を見越したもので,5mg/m3 N 以下と,日本の火力発電プラントにおける近年の排出煤塵 濃度要求値と遜色がないでつ

さらに,改造の対象が他メーカの既設装置ということで,事前の調査を 緻密に行う必要があるなど,高度な対応を必要とする案件であったでつが,AQCS 全体のサプライヤと しての強みを生かし,総合的なシステムに組み上げたことで,お客様の要求値を集塵性能と脱硫 性能,ともに達成することができたでつ。

火力発電所用総合排煙処理システム(AQCS)⑦

既報 1)で紹介した 1.5MW パイロット設備を用いて,高灰分のインド炭及び中国炭燃焼時の EP での集塵性能や,ガスクーラでの伝熱特性,フィンチューブの摩耗速度について評価したでつ。

本 設備は,図5に示すように,実際の石炭火力発電所と同様,火炉,熱交換器,脱硝触媒,ガスク ーラ,ガスヒータ,EP(バイパスによりバグフィルタも使用可能),湿式脱硫装置を一通り具備して おり,各装置の運転条件を自在に変化させることができるため,多様な試験が可能で,高性能煤 塵除去システム開発の段階から使用してきたでつ

インド炭と中国炭での EP 出口煤塵濃度を従来システムと高性能煤塵除去システムで比較した 結果を図6に示すでつ

これまでの知見同様,高灰分炭においても EP 温度を低下させる高性能煤塵 除去システムで集塵性能が向上。

インド炭灰と中国炭灰の電気抵抗(図7)を見てみると,高 性能煤塵除去システムにおける EP での処理排ガス温度範囲で,灰の電気抵抗が低下しているこ とを確認。

図8にパイロット設備のガスクーラの構造を示す。実機同様のノンリーク型・フィンチューブ式で あり,フィンチューブに付着した灰はスートブローで除去可能。

図 9 に高性能煤塵除去シス テムにおけるインド炭燃焼時のガスクーラでの熱交換性能を表す総括伝熱係数αの変化を示 すでつ

ガスクーラ入口の排ガス中煤塵濃度は 30g/m3 N と高く,灰の堆積に伴って総括伝熱係数α が経時的に低下する傾向。

だけど,定期的なスートブローによって堆積灰は容易に除去 でき,総括伝熱係数αも初期値まで回復することが確認。

また,フィンチューブと同じ材質 の炭素鋼製テストピースをガスクーラ入口に設置し,煤塵による摩耗を減肉速度として評価。

その結果,従来システムと高性能煤塵除去システムでの減肉速度は同等であることを確認し,高 性能煤塵除去システムの高灰分炭種への適用に問題はないことが確認できたでつ

火力発電所用総合排煙処理システム(AQCS)⑥

一般的な固定電極のみで構成される従来の EP では,集塵極に堆積した煤塵を剥離・回収す るための槌打時に,微細な煤塵が排ガスに同伴されて再飛散し,結果として煙突から排出される 煤塵濃度も高くなるでつ。

また,高抵抗の煤塵では,集塵極への付着力,粒子間の凝集力が強く,槌 打の衝撃で剥離されにくく,電極の汚れによる経時的な性能の劣化が起こるでつ

 EP は図3に示すように一般的な固定電極を前段に設置して,排ガス中に浮遊する数万 mg/m3 N の煤塵をある程度まで粗取りし,後段に配置する独自技術の MEEP®で残りの微細な煤 塵や高抵抗の煤塵を除去するため,EP 出口の煤塵濃度を数十 mg/m3 N まで低減できるでつ

図4に MEEP®の構造を示す。集塵極エレメントが電極駆動チェーンによって周回移動し,その間にエレ メント表面に静電捕集された煤塵を排ガスが流れていないホッパ内に設置したブラシで強制的に 掻き落とすでつ

そのため,一般的な固定電極における槌打方式で剥離されにくい高抵抗の煤塵や 槌打でガス流に乗り再飛散するような微細な煤塵において優れた集塵性能を発揮。

従って, 既設 EP の能力増強を目的とした改造案件に MEEP®を適用すると,EP 設置面積を増加させるこ となく性能向上が図れるため,MEEP®は近年の世界各国における排ガス規制強化への対策とし て非常に有効。

世界初、市街地で水素100%による熱電供給を達成したでつ\(o ̄▽ ̄o)/

NEDO事業において、4月19日と20日に実施した実証試験において、市街地における水素燃料100%のガスタービン発電による熱電供給を世界で初めて達成したでつ。

神戸市ポートアイランドにおいて2017年12月のプラント完成以降、水素と天然ガスの混焼および水素専焼によるガスタービン発電機単独での実証や、

天然ガスによる熱や電気供給の実証などを行ってきたでつが、今回、水素のみを燃料として近隣の4施設への熱電の同時供給を実現したでつ。

今後も引き続き実証試験を進め、季節ごとの各種データを取得することで、「電気」「熱」「水素」エネルギーの最適制御技術を確立し、

地域コミュニティーにおける効率的なエネルギー利用につながる新たなエネルギー供給システムの確立するでつ。

二酸化炭素の排出が少ないくらしと社会をめざして、利用段階で地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出しない水素エネルギーに着目し、

「水素スマートシティ神戸構想」として、その利活用の促進に取組でいるでつ。

水素社会の実現をめざし、大規模な水素需要の創出につながる水素発電の導入に向けた取り組みとして、平成27年度よりNEDOの補助採択を受け、

 

ポートアイランドにおいて、水素と天然ガスを燃料としたガスタービンによる水素発電システム(1MW級)を整備し、周辺の公共施設へ電気と熱を供給する実証に取り組んでるでつ。

神戸市は、実証フィールドの提供および社会的受容性の向上の観点から協力団体として実証に参画。 

2017年12月の実証プラント完成以降、水素と天然ガスの混焼および水素専焼によるガスタービン発電機単独での実証や、

天然ガスによる熱や電気供給の実証などを行ってきたでつ。

そして、4月19日と20日に実施した実証試験において、市街地における水素燃料100%のガスタービン発電による電気・熱供給を世界で初めて達成したでつ。

今後も引き続き実証事業に公民連携して進めていき、環境面、産業面をはじめとした様々な分野での貢献が期待される水素エネルギーの利活用の促進に取り組んでいくでつ。

実証試験の概要は、2017年12月に、1MW級水素ガスタービン発電設備「水素コジェネレーションシステム(水素CGS)※3」の実証プラントを、神戸ポートアイランドに完成。

1月から試験運転を開始、2月の天然ガスによる熱電供給など、さまざまな技術の検証。

開発した水素CGSは、水素だけを燃料とすること(専焼)も、水素と天然ガスを任意の割合で混ぜ合わせたものを燃料とすること(混焼)も可能で、

試験を通じて燃焼安定性や運用の安定性を確認。

また試験運転では、水素CGSから発生した熱(蒸気)や電気を近隣4施設(中央市民病院、ポートアイランドスポーツセンター、神戸国際展示場、ポートアイランド処理場)に供給するための基礎的な試験を行い、地域コミュニティー内でのエネルギーの最適制御システムの動作を検証。

 

そして4月19日と20日に、水素のみを燃料に使用した運転を行い、中央市民病院とポートアイランドスポーツセンターの2施設に2800kWの熱を、

これら2施設に加えて神戸国際展示場とポートアイランド処理場の合計4施設に合計1100kWの電力を供給し、水素のみでの実供給における各機器とシステムの性能を評価するとともに、

システム全体が問題無く稼働することを確認したでつ。

事業名:水素社会構築技術開発事業/大規模水素エネルギー利用技術開発/水素CGS活用スマートコミュニティ技術開発事業

実施期間:2015年度~2018年度

  開発内容

   (1)水素コジェネレーションシステム(水素CGS)の開発

      水素専焼、水素と天然ガスの混焼において、安定した燃焼を実現する技術の確立

           水素と天然ガスの燃焼(専焼・混焼)が可能な1MW級のガスタービンを設置し、運転試験により出力、回転数、排気温度、圧力などの各種データを取得し、

          運転および運用の安定性を確認したでつ。

       (2)統合型エネルギーマネジメントシステム(統合型EMS)の開発

           電気、熱、水素を総合管理し、経済性と環境性を両立できるエネルギーマネジメントシステムを確立

      EMSは、エネルギーマネジメントシステム(Energy Management System)の略称。ビルや工場などで省エネを図るため、ITを活用してエネルギーを最適制御するシステムのことでつ。

      水素コジェネレーションシステム(水素CGS)のことで、コジェネレーションシステム(Co-Generation System)の略称で、熱源より電力と熱を生産し供給するシステムの総称であり、

     国内では「コジェネ」あるいは「熱電併給」、海外では、“Combined Heat & Power”あるいは“Cogeneration”などと呼ばれるでつ。 

神戸市のポートアイランドで、水素燃料100%のガスタービン発電による熱電供給を行うことに成功したでつ。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトで実証試験として行ったでつ。

市街地で水素のみを燃料とするガスタービン発電で熱電供給を実施した例は、世界初でつ。

これまでNEDOプロジェクトの一環として、水素を利用できるガスタービン発電設備の開発。

水素専焼と、水素と天然ガスを任意の割合で混焼させるどちらの運用も可能なのが特長。

2017年12月にはこのガスタービンを利用し、水素を燃料に電力と熱を供給できる1MW(メガワット級)「水素コジェネレーションシステム(水素CGS)」を開発して、

これを核とする実証プラントをポートアイランドに設置。

 

2018年1月から試験運用を進めてきたでつ。

今回行った実証試験は、この実証プラントを実際に運用し、水素で発電した電力と熱をポートアイランド内の4施設に供給するというもの。

水素CGSの性能と、熱電供給を最適に管理するエネルギーマネジメントシステム(EMS)の動作を確認するのが目的。

実証は2018年4月19~20日にかけて実施。水素のみを燃料として水素CGSを運用し、中央市民病院とポートアイランドスポーツセンターの2施設に2800kW(キロワット)の熱を、

これら2施設に加えて神戸国際展示場とポートアイランド処理場の4施設に合計1100kWの電力を供給することに成功し、システム全体が問題無く稼働することを確認

後も引き続き実証試験を行い、季節ごとに各種データを取得することで、電力、熱、水素を組み合わせた最適なエネルギー制御・供給システムの確立を目指す方針。

水素は、ガスタービンによる発電や燃料電池自動車などさまざまな用途で利用が可能で、エネルギーとして利用する際にCO2を排出しないでつ。

NEDOは、水素の利活用を進めるために、本格的なサプライチェーンの構築やエネルギー供給システムの確立に必要な技術開発を実施。

市街地で水素を燃料とした熱と電気を近隣施設に供給するシステムの実証試験を開。

12月10日に、1MW級水素ガスタービン発電設備「水素コジェネレーションシステム(水素CGS)の実証プラントを、神戸ポートアイランド地域に完成。

開発した水素CGSは、水素だけを燃料とすること(専焼)も、水素と天然ガスを任意の割合で混ぜ合わせたものを燃料とすること(混焼)も可能。

実証試験を通じて、燃焼安定性や運用性を確認したでつ。

また、実証試験では、水素CGSから発生した熱(蒸気)や電気を近隣4施設(ポートアイランドスポーツセンター、神戸国際展示場、下水処理場、中央市民病院)に供給することを通じて、地域コミュニティ内でのエネルギーの最適制御システムの運用性を確認したでつ。

燃料となる「水素」と「天然ガス」、コミュニティで利用する「熱」と「電気」、これらを総合管理し、経済性や環境性の観点から最適制御するために

開発した統合型エネルギーマネジメントシステム(統合型EMS)を検証したでつ。

今後、各設備や機器の試運転を進め、来年1月下旬からの実証運転に取り組み、同年2月上旬から近隣施設への熱と電気の試験供給を開始する計画。

いよいよ水素社会へシフトし始めたでつなぁ~

M501JAC形ガスタービン2基を中核とする80万kW級コジェネ設備の発注内示を受領カナダのサンコー・エナジー社からオイルサンドの石油抽出用蒸気・電力供給向けとして

アルバータ州北東部のオイルサンド製油所で、2022年後半に運転開始
◆ 石油コークス焚きボイラー設備を代替して環境負荷低減、電力は外販

2018年5月10日発行 第210号

カナダの総合エネルギー企業であるサンコー・エナジー社(Suncor Energy Inc.)から、J形ガスタービンシリーズの最新機種である空気冷却方式のM501JAC形2基を中核として80万kW級の出力を備える天然ガス焚きコジェネレーション(熱電併給)設備の発注内示を受領。

同国アルバータ(Alberta)州にあるオイルサンド製油所の石油抽出プロセスに蒸気を供給するとともに外販用電力を発電するもので、既存の石油コークス(Petcoke:Petroleum Coke)(注)焚きボイラー設備と置き換えることで、地球環境負荷の低減および売電収益の確保を狙いでつ。

設備の運転開始は2022年後半を予定。

このコジェネ設備を設置するサンコー・オイルサンド基地(Suncor Oil Sand Base)は、アルバータ州の北東部に位置しており、現在は石油コークス焚きボイラー3基からなる設備で蒸気を製造。

これをガスタービンと排熱回収ボイラーなどで構成されるコジェネ設備に更新することにより、排ガス中に放出する有害物質やCO2を大幅に削減することが可能となり、併せて高効率で電力を生み出した分のCO2削減効果も見込めるでつ。

本件は、M501JAC形ガスタービン、排熱回収ボイラー、発電機などを2系列供給するプロジェクト。

ガスタービンは、当社の高砂工場で本体部品や補機を製作し、当社米国法人の生産拠点であるサバンナ工場(米国ジョージア州)で組み立てを行います。発電機は三菱電機株式会社製を採用。

カナダ国内では、オイルサンド製油所4ヵ所を運営してオイルサンド由来の石油については世界最大級の生産量を誇り、「Petro-Canada」ブランドのガソリンスタンド約1,500ヵ所を展開。

そのほか、同国最大のエタノールプラント運営や風力発電事業にも取り組んでいます。

J形ガスタービンシリーズは、世界最高水準の高効率運転を実現する当社の主力機器。

2009年の市場投入以来国内外で順調に受注を拡大しており、その受注累計は今回で57基。

うち26基が商業運転を開始しており、累計運転時間はJ形全体で50万時間を超えているでつ。

今回の採用を弾みに、北米をはじめ世界各地で最新鋭機であるJ形ガスタービンを中核とする発電・コジェネ設備の普及に一層力を注ぎ、世界各地の経済発展に不可欠な電力の安定確保、ならびに資源の有効利用と環境負荷の低減に貢献するでつ。

  • アスファルト級の重質油をコーキング装置で処理して熱分解したときの残渣分で、主成分は炭素です。

IGCCで福島の産業基盤の創出を目指すでつ!

新エネルギーに関するさまざまな製品や技術などを扱う展示会「スマートエネルギーWeek 2018」においてJシリーズガスタービン」や「福島復興IGCC(石炭ガス化複合発電)プロジェクト」に関するパネルなどを展示したでつ。

Jシリーズガスタービンは、実績のあるG型ガスタービンに、国家プロジェクトとして実施した「1700℃級ガスタービン技術開発」の成果である高温化要素技術を適用し、タービン入口温度1600℃を実現するもの。また入口温度の上昇にも関わらず、G型並の翼メタル温度を実現。

このタービンでは、第1~第4段動翼には空冷翼を採用し、外部の冷却機で冷却した圧縮機吐出空気により冷却。

同様に第1~第4段静翼も空冷翼であるでつが、第1段静翼は、圧縮機吐出空気、第2~第4段は圧縮機中間段からの抽気で冷却。

 

同シリーズは、出力の異なる「M501」(ガスタービン単体出力:33~40万kW)、「M701」(ガスタービン単体出力:48~49万kW)の製品群からなり、そのどちらもコンバインドサイクル効率は60% 以上、累計運転時間50万時間超という優れた性能を有しているでつ。

また、IGCCは、石炭をガス化し、ガスタービン複合発電(GTCC)技術を適用した最新鋭の石炭火力発電技術。従来の石炭火力圧電に比べて発電効率が高く、CO2排出量が少ないなど、環境への負荷が少ないことが特徴。

福島復興IGCCプロジェクトとは、2011年に発生した東日本大震災で甚大な被害を受けた福島県において、IGCCの建設工事、資材発注および運用後の定期点検などを実施することで、被災地での産業基盤の創出を目指すもの。

この福島IGCCプロジェクトにおいて今後は、2020年に福島県・勿来(なこそ)町、2021年に福島県・広野町において、定格出力543MW(発電端)のIGCCの運転が開始される予定。

 

火力発電所用総合排煙処理システム(AQCS)⑤

これまで,高性能煤塵除去システムでは,煤塵のみならず,水銀(Hg)やセレン(Se)といった有 害微量成分や紫煙・酸性雨の原因となる三酸化硫黄(SO3)の高度除去に対して,従来システム に比べて有利であることをパイロット設備や実機試験において実証。

だけど,イン ドや中国の高灰分炭種に適用するためには,高煤塵濃度雰囲気となるガスクーラでの灰の堆積 状況と伝熱特性の関係やフィンチューブの摩耗速度を評価し,高性能煤塵除去システムの要と なるガスクーラが高煤塵濃度でも問題なく運用できることを実証しておくことが必要。

火力発電所用総合排煙処理システム(AQCS)④

図2は石炭火力で排出される煤塵の電気抵抗率(ρ)と排ガス温度の関係を示したものである。 ρは EP の集塵性能に最も影響を与える因子で,従来システムの運転温度 130~160℃ではρが 高い領域であるのに対し,90~100℃で運転する高性能煤塵除去システムでは,ρが低下する。 ρが高くなると,集塵極への煤塵の付着力が強くなり,槌打による煤塵の払い落としが困難。

これにより集塵極に堆積した煤塵の層内から,逆極性のプラスイオンが集塵領域内へ放出さ れる逆電離現象が生じ,EP の集塵性能が急激に低下。

従って,高い集塵性能を維持するた めには,高抵抗の煤塵による逆電離現象への対策が必要不可欠。

EP の運転温度が 90~ 100℃となる高性能煤塵除去システムでは煤塵が槌打で剥離し易い領域までρが下がるため,従 来システムよりも集塵性能が向上。

これにより,EP設備のコンパクト化が可能となるほか,脱硫 装置への煤塵流入量が減少することで,脱硫装置からの副生石膏の品質(純度)が向上。

火力発電所用総合排煙処理システム(AQCS)③

図1に高性能煤塵除去システムと従来システムのフローを示すでつ。

従来システムでは,ガスクーラ を EP と脱硫装置の間に設置することから,EP における排ガス温度は 130~160℃。

これに 対し,高性能煤塵除去システムでは,ノンリーク型・フィンチューブ式のガスクーラを EP の前に設置することにより,EP における排ガス温度を 90~100℃にまで低下。

EP は静電気の力を利 用しており,放電極から発するマイナスイオンにより帯電した煤塵をプラス側の集塵極に移動させ て捕集し,槌打で衝撃を与えて剥離・回収。

木質バイオのガス化

こりは、木くずを蒸し焼きにしてガスを取り出すでつなぁ~

この時、酸化剤は酸素でなくて、空気でいいみたい…

化学の世界はイマイチわかんないとこあるから勉強が必要でつなぁ~

だけど純酸素が不要であれば、コスト的にガス化有な気がするでつなぁ~

だから木質バイオってことになるのかなぁ~

ガス化のプロセス

固体または液体物質を気体にする操作をさすが、通常は石炭、コークスのような固体、あるいは石油、ナフサのような液体と、水蒸気、空気、酸素のようなガス化剤とを反応させて、燃料ガスや工業用の原料ガスなど気体状製品を得るプロセスのこと。

プロセスで酸化剤がキーでつなぁ~

火力発電所用総合排煙処理システム(AQCS)②

近年,電力需要が旺盛な新興国,特にインドや中国では大気中の微粒子(PM:Particulate Matter)濃度増加が問題になってて,火力発電所から排出される煤塵の規制も強化され始め たでつ。

インドや中国の火力発電所で使用される石炭の多くは,灰分が 30~45%程度と,日本や欧 米で使用される一般的な石炭(灰分 10%前後)に比べて著しく高灰分であり,高い除塵性能が必 要となるでつ

また,インドや中国の火力発電所では,既に煤塵除去のための一般的な集塵装置は設 置されており,規制強化に対応するために,限られた敷地で対応可能な改造を望まれるクライアントも 多いでつ

これに対する有望な対策技術として,オリジナル技術である①熱交換器とEP を組み合わせて排ガス温度を調整することで高い集塵効率を達成することができる高性能煤塵 除去システム,②MEEP®を備えた EP があるでつ。

これらの技術は,国内外で多くの実績があっ たでつが,インド炭や中国炭のような高灰分炭での実績は,これまでなかったでつ

上記二つの 高性能煤塵除去技術の概要と,それらの高灰分炭種への適用結果を報告するでつ。

制御システムの安心・安全な運用を実現するサイバーセキュリティ技術「InteRSePT®」の販売を開始~運転状態ごとの高機能セキュリティ対策が低コスト・省スペースで可能に~

共同開発を進めてきた重要なインフラ(社会基盤)などの制御システム向けサイバーセキュリティ技術「InteRSePT®」※1を製品化し、2018年5月より販売開始。

未知のサイバー攻撃に対するリアルタイムの異常検知および対処を可能とし、安心・安全なシステム運用の実現に貢献します。火力発電設備や化学プラントなど可用性※2が重視される民需分野を積極開拓するでつ。

1.これまでの経緯
マルウェア※3やDDoS攻撃※4のようなサイバー攻撃に対するセキュリティ対策であるIDS/IPS※5、FW※6に加え、近年は、攻撃対象機器の動作特性や制御指令を監視し、指令送信のタイミングや指令内容の一部を改変して、対象機器を故障させる高度なサイバー攻撃への対策が求められているでつ。
こうしたニーズの高まりに対応するため、2016年3月にセキュリティ技術の研究開発を開始。

同年11月には、防衛・宇宙分野で培った信頼性および安全性の高い制御技術と、NTT研究所が保有するセキュリティ統合管理・制御技術※7を組み合わせることにより、InteRSePT®の試作を完成。

その後、東京都内にあるセキュリティ開発・実証拠点「サイバーラボ」で、試作の評価および制御システムへの適合性検証を行い、InteRSePT®のさらなる高度化およびO&M(運用およびメンテナンス)ビジネスへの適用範囲の拡大をはかった結果、今回の製品化・販売開始に至ったもの。

2.InteRSePT®の特徴
InteRSePT®は、「リアルタイム検知・対処装置」と「セキュリティ統合管理装置」で構成。

ネットワークに流れるセンサ情報等のデータを統合的に監視し、従来の技術では対応が困難だった制御指令を悪用したサイバー攻撃を検知します。対象機器の運転状態ごとに、リアルタイムに適用するセキュリティルールを変更することで異常を早期に発見し、可用性を維持しながら未知のサイバー攻撃にも迅速に対応可能(共同特許出願中)。
また、InteRSePT®はネットワークの細部まで確認することができ、多様な産業設備・機器に対する適合性に優れているでつ。

  • 1 制御システムのネットワークに流れるセンサ情報等のパケットを収集・分析して運転状態を把握。
  • 2 運転状態等に応じて「リアルタイム検知・対処装置」における通信制御ルールを変更。
  • 3 ルールに基づいてパケットを分析し、通過・遮断を制御。
  • 4 複数のセンサ情報を「セキュリティ統合管理装置」に集約し、制御システム全体の挙動を統合的に監視(ふるまい検知処理※8)することで異常を早期発見し、未知のサイバー攻撃にも迅速に対応。

3.製品化にあたり
リアルタイム検知・対処装置には汎用ハードウェアを採用し、併せてネットワークスイッチと一体化することにより、低コスト・省スペース化を実現し、システム導入を容易にしたでつ。

併せて、セキュリティ統合管理装置の処理を並列化することにより、ふるまい検知処理の高速化が可能

5.今後について
今後は、協業によりInteRSePT®の低コスト・高機能性および高速処理能力、ならびに導入容易性をさまざまな業界にアピールし、個別のセキュリティ対策ソリューションを提案するとともに市場開拓を進めていくでつ。
さらにInteRSePT®で集約・解析したセンサ情報を、セキュリティ対策に加えて運転パラメータ最適化や予防保全による維持整備期間短縮などに有効活用し、顧客オペレーション効率向上に貢献するO&Mトータルソリューションビジネスとしての展開を進めていきます。

※1 InteRSePT®:Integrated Resilient Security and Proactive Technologyの略で、三菱重工の登録商標。
※2 可用性:システムを停止することなく継続して稼働できること。
※3 マルウェア:Malware, Malicious Softwareの短縮語で悪意のあるソフトウェア。
※4 DDoS攻撃:Distributed Denial of Service attack, 分散型サービス拒否攻撃。
※5 IDS/IPS:Intrusion Detection System/Intrusion Protection System, 侵入検知・防御システム。
※6 FW:FireWall, 不正アクセス判別・遮断システム。
※7セキュリティ統合管理・制御技術:対象機器/システムの状態や異常発生のイベントなど、攻撃の検知にまつわる情報を収集・分析し、対処装置群を統合制御して多層的な防御を実現する技術。
※8 ふるまい検知処理:対象機器/システムのいつもの運転状態と異なる挙動を検知する処理。

火力発電所用総合排煙処理システム(AQCS)①

インドや中国の石炭火力発電所で用いられる石炭は灰分が高く,煤塵規制強化も伴い,高い 除塵性能が必要となるでつ。

オリジナル技術であ る高性能煤塵除去システムの高煤塵濃度条件下での除去性能を 1.5MW パイロット設備で実証 したでつ。

中国のゾウシェン発電所(1000MW)の改造案件に適用して煙突出口煤塵濃度5mg/m3 N 以 下を達成。

また,インドの Rihand 発電所( 500MW×2)の乾式電気集塵装置(EP: Electrostatic Precipitator)改造案件では,高性能な移動電極型電気集塵装置(MEEP®:Moving Electrode type Electrostatic Precipitator)を備えた独自の EP を適用。

既設スペースでの改造 のみで EP 出口煤塵濃度を 500~600mg/m3 N から 50mg/m3 N 以下に低減したでつ。 

環境に優しい分散型ガスエンジンコージェネレーションシステム③

環境への貢献度を説明するため,CGS を導入することによる CO2排出量の削減量 に着目。

最新機種である SGP M1000(出力 1000kW)を例に1台納入した場合の CO2削 減量を紹介。

 表1より SGP M1000 の発電効率は 42.5%,熱回収効率 37.6%,総合効率 80.1%。 y この発電装置が 1000kW の電力を発電した場合,合わせて排熱回収により 885kW の熱を回 収し,CO2 を 431kg-CO2/kWh 排出。

これに対し,1000kW の電力を購入した場合の CO2 排出量は 650kg-CO2/kWh(*1),885kW の熱源をボイラ効率 89%の天然ガスボイラで作った場合の CO2排出量は 182kg-CO2/kWh となるため,CO2排出量は合計で 832 kg-CO2/kWh。 y CGS を導入することにより 401kg-CO2/kWh と約 50%の CO2排出量削減が可能。

既に導入済みの CGS 設備の累計出力 1547MW の内,機器の稼働率を 70%と考えた 場合,1時間あたり約 1083MW の電力と 809MW の排熱を供給していることになるでつ。

これを CO2の排出量に換算すると1時間に約 430ton(*1)の CO2削減になる。 y 年間平均稼働時間を 4000 時間と考えた場合,1年間で当社のガスエンジン発電装置で約 172 万 ton の CO2 を削減していることになり,地球環境の改善に貢献。

*1:【計算条件】 天然ガス 45MJ/m3 N(HHV 基準) 2.29kg-CO2/m3 N 電気 9.00MJ/kWh(HHV 基準) 0.65kg-CO2/kWh 出典:コージェネレーション白書 2016  

今回環境に優しい分散型コージェネレーションシステムとして,製品ラインナップを紹介。

クライアントの電力負荷,熱負荷を基に最適な CGS の台数や運用方法を提案し,機器 設備の供給,運転開始までサポートするだけでなく,相模原工場で遠隔監視センター(図4) による予兆診断や定期的なメンテナンスなど,製品導入後もお客様が安心してお使い頂けるよう 充実したアフターサービスを提供。

今後も更に効率の良い製品を開発すると共に,デマ ンドレスポンスやバーチャルパワープラントなど次世代の電力取引にも適用可能な分散電源シス テムの開発に努めてるでつ。 

環境に優しい分散型ガスエンジンコージェネレーションシステム②

 CGS 製品は,出力 300kW~6000kW クラスまで幅広いラインナップを揃えてて,クライアントの施設や工場の電力,熱負荷のデマンド量に合わせて,最適な CGS の製品タイプと負荷の変 動に合わせた最適な台数を提案することが可能。

図1に GSR クラス,KU クラスの外観図, また表1,表2に 50Hz と 60Hz それぞれのラインナップ一覧表を示すでつ

 ガスエンジンの開発は1990年からスタートし,GSRクラスは過去20年間で発電効率を10.2pt% 向上し 44.7%,KU クラスでは 25 年間で 11pt%向上し 49.5%まで大幅に改善。

クライアントの省エネルギー化に貢献(図2,図3)。

またこれらの製品は省エネルギーだけでなく, CO2削減にも大いに貢献してて,数々の賞や政府認定機関の認証を受けているでつ(表3)。

CGS は既に約 1000 台(2017 年3月現在)が国内外へ出荷されてて,総出力量は累 計で 1547MW 。

納入して 15 年以上メンテナンスをしながら常用発電装置として現在もクライアントのサイトで日々電気と熱源(蒸気や温水)を供給している機種もあるでつ。

特に東日本大震災以降,天然ガスの中圧配管が震災に強いということから BCP 対策として分 散型 CGS を導入する企業も増えているでつ。

2,000kW級ガスタービンで世界初のアンモニア混焼を実証~CO₂排出量低減に寄与 アンモニアの燃料利用を可能にする燃焼技術を開発~

低炭素社会を実現する新たな燃料として期待されるアンモニアと天然ガスの混焼試験を,横浜事業所(神奈川県横浜市)で2018年3月に実施し,2,000kW級ガスタービンでは世界初となる熱量比率20%の混燃に成功。

これにより,ガスタービンの燃料としてアンモニアを利用する燃焼技術(以下「本技術」)の実用化にめどを付けたでつ。

なお,本実証試験は,内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「エネルギーキャリア(*1)の委託研究課題「アンモニア直接燃焼」において実施したもの。

現在,エネルギー・気候変動・雇用などの社会課題の解決を目指す「持続可能な開発目標(SDGs)」の取組みが世界各国で推進されており,エネルギー分野では,発電時にCO2を発生させない水素の利用拡大が期待されているでつ。

一方で,その普及に向けては,運搬・貯蔵のコストが課題であり,SIP「エネルギーキャリア」では様々な研究開発が行われているでつ。

その中でも,アンモニア(NH3)は,水素含有量の高さ,液化・運搬・貯蔵の容易さ,また,肥料や化学原料として流通しており,輸送インフラが既に整っていることなどから,低炭素社会の早期実現を可能にする新たなエネルギー源として注目されているでつ。

ンモニアの製造から利用までをつなぐバリューチェーンの構築を目指し,SIPの支援のもと,アンモニアを燃料として利用する,ガスタービンや石炭火力ボイラの燃焼技術や,固体酸化物形燃料電池(SOFC)のシステム化などに取り組んでいるでつ。

また,これまで長年にわたり,高効率で環境性能に優れるガスタービンやボイラの開発など,様々な市場ニーズに対応した燃焼技術の開発を行っているでつ。

本技術は,分散型電源の普及を背景に,今後も需要の増加が見込まれるガスタービンに適用されることで,CO2排出量の削減に寄与すると期待できる一方で,燃焼速度の異なる天然ガスとアンモニアを混焼する際の燃焼安定性や,燃焼時に生成される窒素酸化物(NOx)の抑制が課題。

今回の実証試験では,アンモニアに関する豊富な知見と,これまでに蓄積した燃焼技術を活かし,既存の燃焼器をアンモニア混焼用に改良することで,アンモニア混焼時の安定燃焼を達成すると同時に,NOxの生成を抑制することに成功。

今後は,燃焼器のさらなる改良や運転制御技術の確立により,NOxを一層低減させる可能性を検討していきます。IHIはアンモニアを利用した低炭素社会の実現に向けた技術開発に,今後も邁進していくとともに,事業を通じてSDGsの達成に貢献。

 

(*1) エネルギーキャリア:液化水素やメチルシクロヘキサン,アンモニアなど水素を多く含む物質のことで,エネルギー生産地で合成して,化学的に安定な液体として保存,運搬し,エネルギー消費地で水素を取り出すか,直接エネルギーに変換して使用

水素サプライチェーン(日豪間)構築の実証事業に着手

豪州企業の AGL Energy Limited(CEO:Andrew Vesey、以下AGL) とともに 5 社でコンソーシアムを組み、豪州政府の資金支援が決定したことを受け、豪州・ビクトリア州ラトローブ バレーの褐炭から製造された水素を液化し、日本へ輸送する国際的なサプライチェーン(Hydrogen Energy Supply Chain (HESC) Project)構築の実証事業に取り組みでつ。

豪州政府の補助金を受けて、水素ガス精製、液化水素製造、陸上輸送および積出のパイロット実証と、水素 サプライチェーンの商用化に関する検討を行いでつ(以下、本実証)。

実証設備の建設は、2019 年から順次開始 予定です。最初の水素製造および輸送試験は、2020 年から 2021 年の間に実施を予定。

輸送機器製造や各種産業用プラント建設の実績を有する川崎重工は、本実証において、日本における水素の トップサプライヤーである岩谷産業とともに、液化水素積荷基地の建設および運用評価を担当。

クリーンコール技術に実績のある日本最大の卸電力会社である J パワーは、褐炭をガス化し、製造された水素 ガスの精製設備を担当。

また、国際的なエネルギー流通のノウハウと実績を持つ丸紅は、それぞれの 実証を基に将来の商用サプライチェーン構築に向けた具体的な道筋の構築を行うでつ。

さらに、豪州を代表する 大手総合エネルギー企業である AGL は、褐炭の供給とガス精製設備の建設地を提供。

コンソーシアム 5 社は連携し、豪州政府の補助金を受けて、実証事業を効率的に進めていくでつ。

本実証部分外は、既に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より補助金を受けており、川崎重工、J パワー、 岩谷産業、シェルジャパン株式会社で「技術研究組合CO2フリー水素サプライチェーン推進機構(HySTRA)」を設立し、実証事業の活動が 開始

インドネシア・スマトラ島の紙・パルプ工場向けに9.7万kWの蒸気タービン発電設備を受注

インドネシアの紙・パルプ製造大手APRILグループ(Asia Pacific Resources International Holdings Ltd.)傘下の会社が同国のスマトラ島で運営する紙・パルプ工場向けに、蒸気タービン発電設備を受注。

出力は9万7,000kWで、自家発電電力に加え紙・パルプ製造プロセスに発生蒸気の一部を供給するものです。三菱商事株式会社を通じて納入し、2019年の運転開始を予定。

この紙・パルプ工場は、リアウ(Riau)州にあるケリンチ(Kerinci)工場で、PT. Riau Andalan Pulp & Paper(RAPP)が同工場ならびに原料調達用の植林地を運営。

製造プロセスにも低圧蒸気を供給することから、蒸気タービンには発電用として大気圧以上の高圧蒸気と同時に低圧蒸気も併給できる背圧タービンを採用。

発電設備は、ボイラー、背圧タービン、発電機などを中心に構成。

供給範囲は蒸気タービンおよび発電機からなる主機、オイルユニット、計装制御関連機器などで、そのほか技術者を派遣して機器据え付け・試運転の指導を手掛るでつ。

設計した蒸気タービンの製造は、中国のパートナーである青島捷能汽輪機集団股份有限公司(Qingdao Jieneng Steam turbine Group Co., Ltd.:青島タービン)が担当。

APRIL社グループは、1993年にケリンチ工場を設立。1995年にパルプの生産、1998年に紙の生産を開始。

これまで、3セットの蒸気タービン発電設備を納入。

また、APRIL社グループが中国山東省で運営する日照(Rizhao)紙・パルプ工場にも蒸気タービン発電設備を累計3セット納入するなど、良好な取引関係を築いてるでつ。

今回の受注も、これまでの実績と既存納入設備の安定した稼働状況および信頼性が高く評価されたことによるもの。

産業用自家発・火力発電用蒸気タービン、原子力発電用蒸気タービンから、地熱発電用蒸気タービンまで幅広いラインアップとトータルソリューションを提供できることを強み。

広野IGCCパワー合同会社の54万kW石炭ガス化複合発電設備建設に着手

福島復興”への思いを込め、2021年9月の運転開始を目指す
石炭ガス化炉は長崎工場で本年1月から製造を開始、2019年2月に現地での組み立てに着工

このほど、福島県広野町(双葉郡)で広野IGCCパワー合同会社(注1)から受注した石炭ガス化複合発電(IGCC:Integrated coal Gasification Combined Cycle)設備の建設工事に着手。

純国産技術に基づく出力54万kWの次世代高効率発電設備をフルターンキー契約で建設するもので、2021年9月の運転開始を予定。

13日に現地では、広野IGCCパワー合同会社の主催による起工式が行われたでつ。

この発電所建設は、世界最新鋭の石炭火力発電所の実現を通じて産業基盤の創出と福島県の復興への貢献といった思いを込めて福島県内で進められているIGCC関連プロジェクトの一つ。

東京電力グループの東京電力フュエル&パワー株式会社が運営する広野火力発電所(石油・石炭焚き最大出力440万kW)の敷地内に建設。

IGCC設備の中核機器となる石炭ガス化炉は、長崎工場(長崎市)で2017年に完成させた石炭ガス化炉工場で本年1月から製造を開始。

2019年2月には現地での組み立てに着工する予定。

この工場は、当社が従来の石炭焚き火力発電向けボイラー製造により培った溶接などの要素技術に加え、新たに独自開発した自動溶接装置、ITを駆使した生産方式を導入することで、高温高圧に対する耐久性に優れた石炭ガス化炉の構成モジュールを安定的かつ短納期で製造できるでつ。

IGCCは、石炭を高温高圧のガス化炉でガス化し、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた高効率のコンバインド方式で発電することで、従来の石炭焚き火力発電に比べ、発電効率を飛躍的に向上させ、CO2排出低減にも寄与する画期的な火力発電システム。

資源の乏しいわが国をはじめ、世界各地における資源の有効利用と環境保全の両面で、ニーズが高まってくるものと期待されてるでつ

2020年9月に運転開始予定である福島県いわき市の勿来IGCCパワー合同会社(注2)向けIGCC設備の現地工事にも着手。

今後も、IGCCの普及に積極的に取り組むことで資源の有効利用と地球環境保全に貢献するとともに、高品質な製品の提供を通して電力の安定供給に寄与するでつ。

広野IGCCパワー合同会社には、三菱商事パワー株式会社、三菱重工業株式会社、三菱電機株式会社、東京電力ホールディングス株式会社の4社が出資。

勿来IGCCパワー合同会社には、三菱商事パワー株式会社、三菱重工業株式会社、三菱電機株式会社、東京電力ホールディングス株式会社、常磐共同火力株式会社の5社が出資。

環境に優しい分散型ガスエンジンコージェネレーションシステム①

環境に優しいクリーンな天然ガスを 使用したガスエンジン発電装置の開発を 1990 年から開始し,既に多くのお客様へ分散型コージ ェネレーションシステムとして納入してるでつ。

この間,出力ラインナップの拡充,効率改善,性 能向上を図り,発電効率は 2000kW クラス(以下 GSR クラス)で約 44.7%,6000kW クラス(以下 KU クラス)では 49.5%まで向上。

ガスエンジンコージェネレーションシステム(以下 CGS) とは,ガスエンジン発電装置で電気を作るだけでなく,排気ガスと冷却用の排熱温水を利用し,蒸 気や温水あるいは冷水などの熱源も供給することにより,総合効率を80%以上まで高めた高効率 で環境に優しいシステム。

また,東日本大震災以降 BCP(Business Continuity Plan:事業 継続計画)対策としても有効な分散型の熱電併給システム。

排ガスからの CO2回収装置の実績と最近の取組み⑨

1990 年より燃焼排ガスからの CO2回収技術の開発を進めており,1999 年のマレーシ ア向け初号機から現在に至るまで,化学プラント,石炭焚発電所向けに多くの商用機を納入して おり,本分野において世界トップシェアを誇っているでつ。

 CO2 回収装置は,優れた省エネ性能 と高い信頼性を有しており,回収 CO2は肥料・メタノールなどの化学製品や EOR など様々な分野 で用いられているでつ。

世界最大の CO2回収装置を納入した現在においても,更なる技術の信頼性・ 経済性向上に向けた研究開発を推進・継続しており,今後も本技術の普及促進によって,環境・ エネルギー問題の解決に貢献していく所存でつ。

AI技術を活用

ガスタービンの世界にもAI活用もすぐそこかなぁ~

ということで…

AIについて学習しないと…

排ガスからの CO2回収装置の実績と最近の取組み⑧

最近の取組は、新吸収液開発及びプロセス最適化 近年は,現行吸収液 KS-1TM と同等の省エネ性能を有し,且つ化学的により安定で吸収液損 失が少なく,アミンエミッションを大幅に低減できる新吸収液の開発に取り組んでいるでつ。

現在2トン/ 日パイロット試験装置(関西電力(株)南港発電所内)にて性能試験を継続して実施しており,これ までのところ、省エネ性能,アミンエミッション共に計画値をクリアしているでつ

今後は,周辺システム を含めたプロセス全体の最適化検討を実施し,早期実用化に向けて取り組むでつ

 全自動運転システム 自動負荷追従システムの実用実績と,これまで蓄積した膨大な商用機運転データを活用し, 装置の起動や停止などの非定常運転時の操作ミスや運転員の負荷軽減を目的。

CO2 回収 装置の全自動運転システムの開発・構築に取り組んでいるでつ

このシステムは,新設装置への導入 だけでなく,アフターサービスの一環として既存装置への導入も視野に入れているでつ

コスト低減 今後 CO2回収装置を更に普及させるため,設備費・運転費の低減に向けたコストダウン活動を 実施。

最近では,商用機の運転データ解析に基づく各機器/設備の最適化,機器配置 見直しによる省スペース化,装置モジュール化による現地工事費低減に取り組んでいるでつ

また, ユーティリティなどの付帯設備を含めた全体プロセスの最適化によるコスト低減も進めているでつ

他工業分野への展開 当社技術の新たな適用先として,従来の燃焼排ガスからの CO2 回収に加え,より CO2 濃度の 低い各種設備のプロセスガスへの適用を検討。

対象ガスの性状は設備で異なるが,いず れも化石燃料に由来した燃焼排ガスとは異なった成分を含んでいることから,各ガスに対応した 最適なプロセスを検討し,実用化を目論んでいるでつ

100%水素で発電するガスタービンの実現へ、環境性能の両立に成功

将来の水素の利用方法に、化石燃料の代替として発電用ガスタービンの燃料に使う方法が検討中。

だけど、これまで存在しなかった“水素専焼”ガスタービンの実現には、まだ複数の課題が残るでつ。

その1つである燃焼時における窒素酸化物(NOx)の発生量を抑える燃焼技術開発。

水素を燃焼して発電するガスタービンの開発が進んでいるでつ

水素と他の燃料を混焼する技術は確立してきたでつが、今後期待されるのは化石燃料を用いず、100%水素で発電できる水素専焼ガスタービンの開発。

工場内で得られる副生水素などを活用した経済的な発電が期待できるでつ

一方、実用化に向けた課題の1つとして残るのが、燃焼時に環境へ影響を及ぼす窒素酸化物(NOx)が発生する点。

これを抑えられる燃焼技術が必要。

こうした技術開発に取り組んでいるで、水素専焼ガスタービンを実用化する上で低NOxに貢献する「水素専焼ドライ・ロー・エミッション(DLE)」という燃焼技術の開発に成功(図1)。

ドイツで実施した燃焼試験において環境基準をクリアする低NOx性能を確認。

水素と空気の混合気を燃焼する際、燃焼温度が高温になるためNOxが発生しやすい状態になるでつ

ガスタービンを利用した水素燃焼においてNOxが発生しやすい理由には、燃焼速度が速い水素を用いると燃焼が不安定になることや、火炎温度が高くなるという点が挙げられるでつ

こうした要因により、天然ガスを燃焼した場合と比較して約2倍のNOxが発生してしまうでつ。

同社ではこれらの課題を解決するために、微小な水素火炎を用いて逆火などの不安定な燃焼を抑える技術の開発を進めてきたでつ

そして2014年度からは科学技術振興機構(JST)より委託を受け、この微小な水素火炎を用いた低NOx性能を持つガスタービンの燃焼器の開発に取り組んでいるでつ

今回開発したDLEを適用した燃焼器で、ドイツのアーヘン工科大学が所有する高温/高圧燃焼試験設備で水素100%の燃焼試験を行ったでつ

その結果、NOx発生量を大気汚染防止法の規制値である84ppmを下回る、40ppm以下に抑えられることを確認。

NOxの発生を抑えるには、水や蒸気の噴射して燃焼温度を低く制御するという方法もあるが、燃焼効率が落ちてしまうというデメリットもあるでつ

今回開発したDLEは水や水蒸気を用いないという点も特徴。

DLEの「D(ドライ)」はこのことを指しているでつ

今後DLEのさらなる研究開発を進め、2017年を目標に燃焼器の完成を目指すでつ

同時に燃焼器をガスタービンに搭載した場合の技術確立にも取り組んでいく計画。

石炭火力発電所向け 燃焼試験設備で世界最高水準のアンモニア混焼を実証 ~CO2排出量低減に寄与 アンモニアの燃料利用を可能にする燃焼技術を開発~

低炭素社会を実現する新たな燃料として期待されるアンモニアと,石炭火力発電の燃料である微粉炭を混合燃焼する実証試験を,相生工場(兵庫県相生市)内の大容量燃焼試験設備(投入熱量10MW)で2017年12月に実施し,世界最高水準となる熱量比率20%のアンモニア混焼に成功。

これにより,石炭火力発電所の燃料としてアンモニアを利用する燃焼技術(以下「本技術」)の実用化にめどがたったでつ。
 なお,本実証試験は,内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「エネルギーキャリア(*1)」(管理法人:国立研究開発法人 科学技術振興機構/理事長:濱口道成)の委託研究課題「アンモニア直接燃焼」において実施。

 現在,エネルギー・気候変動・雇用などの社会課題の解決を目指す「持続可能な開発目標(SDGs)」の取組みが世界各国で推進されており,エネルギー分野では,発電時にCO2を発生させない水素の利用拡大が期待。

一方で,その普及に向けては,運搬・貯蔵のコストが課題であり,SIP「エネルギーキャリア」では様々な研究開発が行われているでつ。

その中でも,アンモニア(NH3)は,水素含有量の高さ,液化・運搬・貯蔵の容易さ,また,肥料や化学原料として流通しており,輸送インフラが既に整っていることなどから,低炭素社会の早期実現を可能にする新たなエネルギー源として注目。

アンモニアの製造から利用までをつなぐバリューチェーンの構築を目指し,SIPの支援のもと,アンモニアを燃料として利用する,ガスタービンや石炭火力ボイラの燃焼技術や,固体酸化物形燃料電池(SOFC)のシステム化などに取り組んでいるでつ。
 中でも,本技術は,国内の電源構成の約3割を占める石炭火力に適用されることで,CO2排出量の削減に大きく寄与すると期待できる一方で,アンモニアと微粉炭が混焼する際には大気汚染物質である窒素酸化物(NOx)の排出濃度が上昇する懸念があるでつ。

国内外で高い発電効率および優れた環境性能を誇るボイラを数多く供給。

今回の実証試験では,これまでの実績を通じて培った技術力を活かし,既存の発電所に対する小規模な改造で,NOx排出濃度を従来の石炭火力発電所からの排出濃度と同程度に抑制することに成功。

今後は,ボイラ性能へ与える影響の評価や運転条件の選定により,NOxをさらに低下させる可能性を検討。

アンモニアを利用した低炭素社会の実現に向けた技術開発に,今後も邁進していくとともに,事業を通じてSDGsの達成に貢献するでつ。

 (*1) エネルギーキャリア:液化水素やメチルシクロヘキサン,アンモニアなど水素を多く含む物質のことで,エネルギー生産地で合成して,化学的に安定な液体として保存,運搬し,エネルギー消費地で水素を取り出すか,直接エネルギーに変換して使用する。

排ガスからの CO2回収装置の実績と最近の取組み⑦

2009 年に実用化した省エネ再生システムから,更に約5%の蒸気消費量低減となる改良型省 エネ再生システムを採用しており,これまで納入した CO2 回収装置の中で最高の省エネ 性能を達成。

排ガスからの CO2回収装置の実績と最近の取組み⑥

改良型アミンエミッション低減システムは、 CO2 除去後の排ガスが吸収塔から放出される際,吸収液の主成分であるアミンが僅かながら排 ガスに同伴されるでつ(アミンエミッション)。

石炭焚き排ガスは多くの不純物を含んでいるが,特に SO3 については,低濃度であってもアミンエミッションを増大させる要因。

そのため,アミンエミッ ションによる吸収液の損失を防ぐため,改良型アミンエミッション低減システムを導入。

本シス テムについても,500 トン/日実証試験装置での検証試験で効果を確認(従来システムと 比較し 90%以上の低減を達成)。

図9に 500 トン/日実証試験装置での検証試験結果を示すでつ。 

11.2万kWの微粉炭焚き火力発電設備で国内最高のバイオマス混焼比率34%を実現福島県の相馬エネルギーパークで木質ペレット燃料を用いて

10万kW級設備を対象とする定格負荷での熱量比30%台半ば到達は国内初

部分負荷での熱量比は50%、さらなる引き上げも可能

粉炭焚き石炭火力発電設備で木質ペレットのバイオマス燃料を熱量比にして最大34%の割合で混焼させることに成功。

福島県相馬市で相馬エネルギーパーク合同会社向けに受注し26日に竣工した出力11万2,000kWの発電設備での混焼試験において達成したもので、10万kW級の大規模微粉炭焚き火力発電設備では国内最高。

定格負荷で30%台半ばのバイオマス混焼比率を実現。

このバイオマス混焼試験は、発電設備の引き渡しに先立つ2018年1月から取り組んできたもの。

試験ではまず、設計時の計画通りにバイオマス混焼比率30%で安定的に発電運転できることを確認。

併せて、定格負荷でバイオマス混焼比率34%を達成するとともに、部分負荷では同50%を達成したことも実証。

これにより、石炭専焼時に比べてCO2排出量を30%以上抑制することが可能。

このバイオマス混焼式発電所は、相馬エネルギーパーク合同会社が運営するもの。

2014年に三菱日立パワーシステムズ環境ソリューション株式会社(当時は三菱重工メカトロシテムズ株式会社)、三菱電機株式会社とのコンソーシアムによりEPC(設計・調達・建設)契約を結んで受注。

石炭バイオマス混焼ボイラー、蒸気タービン、排煙脱硝装置ならびに脱硫装置などを製作・供給。

このボイラーは、3系統の燃焼プロセスを備えており、そのうち1系統分の供給燃料を石炭からバイオマスに切り替えることにより、設備変更なしで運用することが可能。

総合研究所で実施した燃焼試験の結果も踏まえ、バイオマス混焼比率を100%にまで高めることができることも確認。

新設ボイラーへの適用に加え、既設ボイラーをバイオマス混焼比率の高いものに改造する際に活用することも可能。

石炭火力発電分野において、超臨界圧・超々臨界圧などの高効率発電技術などと並行して、バイオマスを高い比率で混焼させる再生可能エネルギー関連技術の高度化にも力を注ぎ、CO2排出量抑制など地球環境負荷の低減に貢献するでつ。

 

  1. バイオマス燃料は、成長過程で光合成によりCO2を吸収するため、「京都議定書」における取扱上、CO2を排出しないもの。
  2. バイオマス混焼比率は、いずれも重量比ではなく熱量比。

排ガスからの CO2回収装置の実績と最近の取組み⑤

石炭火力発電所では,日々の電力需要に応じて運転負荷が調整されるでつ。

ボイラの運転状態は 常時変化し,それに伴い燃焼排ガス中の CO2 濃度などのガス性状や排ガス流量が変動。

そ のため,従来システムにおいては CO2 回収装置の最適な運転状態を保つために,運転員による 細やかな調整が必要であったでつが,500 トン/日実証試験装置での検証試験を通じて開発した CO2 回収装置の自動負荷追従システムの導入により,CO2 回収装置の最適運転維持及び運転 員の負荷低減を達成。

図5,6,7,8に自動負荷追従システムを用いた運転トレンドを示すでつ。

排ガス中の CO2濃度が大きく変動しても,最適な蒸気消費量の下,定格 CO2回収率及び回収量 を維持可能なシステムとなっているでつ。 

排ガスからの CO2回収装置の実績と最近の取組み④

JX 石油開発(株)及び米国独立系発電事業者の NRG エナジー社が共同で推進している大型 原油増進回収(EOR)プロジェクト向けに,世界最大となる CO2 回収装置(4776 トン/日)を納入 し,2016年12月末に商業運転が開始。

プラント概要を表1に,プラント完成写真を図3に示 すでつ。

発電出力 240MW に相当する排ガスから回収した CO2は,CO2圧縮機により圧縮された後, 約 130km のパイプラインを通じて油田に輸送・圧入されるでつ。

これにより,油田の生産量は従来の約 300 バレル/日から大きく増産される見込みで,2017 年 10 月時点で約 4000 バレル/日の生産 量が確認。

この CO2回収装置及び周辺設備のシステム構成を図4に示すでつ。

CO2回収装置の運転に必要な 電気及び蒸気は,付帯するガスタービン及び廃熱回収ボイラから供給されており,既設発電設備 の出力を低下させることなく CO2 回収を行うことが可能。

排ガス冷却塔,吸収塔は角型タワ ーを採用しており,建設工事の効率化及び工期短縮を実現。

また,CO2 圧縮機は,世界最大 級の8段ギアドコンプレッサを採用し,CO2 圧縮工程には,パイプ ライン輸送時の水分濃度規定をクリアするため,脱水機を設置。

本 CO2回収装置に導入している新技術のうち,以下の3つについて紹介するでつ。

1) 自動負荷追従システム 2) 改良型アミンエミッション低減システム 3) 改良型省エネ再生システム 。

排ガスからの CO2回収装置の実績と最近の取組み③

関西電力(株)と共同で CO2回収技術を開発し,独自のアミン吸収液 KS-1TM を用いた CO2回収プロセス KM CDR ProcessTM(1)を商業化。

このプロセスの特徴は,対象ガスに含 まれる CO2 を 90%以上回収(純度 99.9vol%以上)することができ,さらに独自の省エネ再生シス テムにより蒸気消費量の低減を実現。

図1に当社 CO2回収装置の概略フローを示すでつ。

  1991 年に関西電力(株)と共同で建設した2トン/日パイロット試験装置(関西電力(株)南港発電 所内)が稼働し,以降,技術の開発・改良のための試験を継続。

不純物を多く含む石炭 焚き排ガスに関しては,1トン/日のパイロット試験装置(当社総合研究所内)及び 10 トン/日の実 証試験装置(電源開発(株)松島火力発電所内)での試験を通じて運転実績及びノウハウを積み 重ね,2011 年には 500 トン/日の CO2回収装置を米国大手電力会社サザンカンパニー/米国電 力研究所と共同で建設し,世界初の石炭火力発電所排ガスからのCO2回収・貯留一貫実証試験 を実施。

この大規模実証試験を通じて得られた排ガス中の不純物挙動や,装置のスケール アップに関する知見を活用し,信頼性の高い数千トン/日規模の大型装置の商業化に成功。

図2に,実証試験/商用機の納入実績及び回収した CO2の用途を示すでつ。

1999 年にマレーシアに納入した 210 トン/日の初号機は,納入以降 20 年近く運転を継続。

初号機納入以降,インドや中東諸国を中心にCO2回収装置を納入しており,いずれの装置 も現在に至るまで安定して稼働。

昨年 11 月には 13 基目の商用機となる日本液炭(株)向 け CO2回収装置が商業運転を開始。

回収した CO2は肥料・メタノール増産といった化学用途 から冷却用ドライアイス等の一般用途,原油増産を目的とした EOR(Enhanced Oil Recovery)用 途まで多岐にわたってて,CO2回収量としては初号機の 210 トン/日から世界最大の 4776 トン/ 日まで幅広いでつ。

燃焼排ガスからの CO2 回収装置の商業実績を有する競合他社は現在世界に数社存在するでつが,その中でも当社は CO2 回収量,納入実績共に各社実績を大きくリードしているでつ(調べでは, CO2回収量 100 トン/日以上の装置対象)。

排ガスからの CO2回収装置の実績と最近の取組み ②

一般的に CO2 は,炭酸飲料や冷却用ドライアイス,溶接用シールドガス等で幅広く使われ,化 学工業分野では肥料やメタノール等の原料として用いられているでつ。

また北米では原油増産を目的 とした EOR 用途として CO2 が多く利用されているでつ

このように CO2は人間の経済活動に有用な面 を持つ一方,近年では地球温暖化の原因となる温室効果ガスとして取り沙汰されることが多いでつ

2015 年 12 月“国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)”にてパリ協定が採択され,2016 年 11 月に発効。

このパリ協定は,2020 年以降の CO2 を含む温室効果ガス排出削減に関する 新たな国際的枠組み。

地球温暖化への世界的な関心の高まりとともに,化石燃料の燃焼などによって排出される CO2 を回収し,地中に貯留する,CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)が注目。

国際エネルギー機関(IEA)は,2016 年 11 月に発行した 20 Years for Carbon Capture and Storage の中で CCS の重要性を述べてて,パリ協定の目標を達成するため,とりわけ CO2排出 量の大部分を占める発電部門への適用が期待されているでつ

また最近は,回収した CO2 を有効活 用する CCU(Carbon dioxide Capture and Utilization)の研究が活発化しており,CO2回収の経済 性を高めるものとして注目されているでつ

いずれにしても,CO2 回収装置を今後広く普及させるため には,設備費・運転費の低減と技術の信頼性向上を両立させることが鍵となるでつ

排ガスからの CO2回収装置の実績と最近の取組み ①

1990 年から関西電力(株)と共同で燃焼排ガスからの CO2 回収技術の開発を開始し, 1999 年マレーシア向けに初の商用機を納入して以降,2018 年1月現在,合計 13 基の CO2回収 装置が世界各地で稼働。

 CO2 回収装置は,重油,石炭,天然ガスといった広範囲 な燃焼排ガスを対象とし,回収したCO2の用途は肥料・メタノール増産といった化学用途,冷却用 ドライアイス等の一般用途,原油増産を目的としたEOR(Enhanced Oil Recovery)用途など多岐に わたっているでつ。

米国 Petra Nova 社に納入した CO2回収装置は,世界最大の CO2回収量(4776 ト ン/日)を有し,2016 年 12 月末より商業運転が行われているでつ。

この CO2 回収装置は,Power Engineering や Power Magazine、Engineering News Record(ENR)といった有名な業界誌内でも紹 介。

 CO2 回収装置の更なる信頼性・経済性向上を最大のテーマに掲げ,現在も積 極的に研究開発を推進してるでつ。

F形ガスタービンへの最新技術適用⑪

これまでF形ガスタービンは,1989 年に M501F形ガスタービンを実用化して以降,その 後に開発したG形・J形の技術を活用して,継続的に改良を実施。

J形技術を適用した最 新 M701F の初号機は商用運転が 2015 年に開始され,現在までに累計運転時間 52000 時間を 重ね,順調に実績を蓄積。

また同時に,これらの技術を既存F形に適用するアップグレー ドメニューも開発し,順次実機に適用可能。

今後も次世代ハイエンド機の開発を進めることと並行して,それらの技術及び実績を 展開することで最新/既存F形ガスタービンにも性能・信頼性向上を継続し,顧客と社会の期待に 応えていくでつ。 

世界最高水準の発電効率を誇る100MW級ガスタービンコンバインドサイクル発電プラントの営業活動開始

ガスタービンの最大出力機種である30MW級の純国産高効率ガスタービン「L30A」を用いた世界最高水準の発電効率を誇るコンバインドサイクル発電プラント(以下、CCPP)の開発を完了し、このたび営業活動を開始。

CCPPとは、ガスタービンで一次発電を行い、その排熱を利用して排熱回収ボイラにより蒸気を発生させ、蒸気タービンで二次発電を行う複合火力発電プラント。

CCPPは、同じ出力の蒸気タービン発電よりも始動時間が短く負荷応答性に優れ、発電効率が高いという特長。

また、発電効率が上昇する分、廃棄される熱エネルギーが少ないという利点。

今回開発したCCPPは、「L30A」ガスタービン2基、排熱回収ボイラ2基、蒸気タービン1基を基本構成とし、全て自社製品を採用した独自の発電プラント。

長年培ってきた製品技術力とプラントエンジニアリング力を結集し、ガスタービン単体に加え、コンバインドサイクル全体としても高効率化を実現。

特に、発電効率は100MW級で55.2%(再熱式)、90MW級で54.4%となり、ともに世界最高水準の発電効率を達成。
これまでに、発電用ガスタービンでは12,000基以上、排熱回収ボイラでは67基、蒸気タービンでは370基以上の納入実績を国内外で有しており、豊富な経験や実績に裏付けられた信頼性を築いているでつ。

今後、世界の電力使用量は経済発展が著しい東南アジアを中心に増加していくとともに、従来の天然ガス産出に加えて、米国以外の新たなシェールガス供給国の増加も期待され、これに伴うガス火力発電所の建設需要の拡大によって、CCPPの市場も容量・地域ともに拡大が見込まれているでつ。

なかでも、出力が不安定な再生可能エネルギーの利用拡大等を背景に、新規導入や設備更新が進む分散型発電市場においては、高効率な設備や優れた負荷応答性への要求が顕著であり、CCPPはそれらのニーズに応えることが可能。

ガスタービン「L30A」の高効率化、負荷応答性の向上に関する技術開発の一部は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」によって実施。

再熱式CCPPのことで、蒸気タービンの途中段から蒸気を取り出して排熱回収ボイラの 再熱器で再加熱し蒸気タービンへ戻すことで出力の向上を図ったもの。

F形ガスタービンへの最新技術適用⑩

燃焼器アップグレードは、 最新F形燃焼器の低 NOx 技術を既存のF形に適用することで NOx を低減することができるでつ (図 14,図 15)。

燃焼器のアップグレードでは漏れ空気の量を減らすことで NOx の低減を図るでつ。

既存のF形燃焼 器はバイパス弁を採用しており燃焼安定性を保つための燃空比の制御が容易となる一方で弁隙 間からの漏れ空気があるでつ。

最新F形燃焼器は空気の漏れを減らし低 NOx 化するために GAC 形 燃焼器と同様に燃焼器バイパス弁を廃止。

加えて,内筒と尾筒にJ形で開発した先進 TBC を適用することでさらに冷却空気を減らし,火炎温度を下げることで NOx を低減。

ま た,既存F形のオリジナルノズルに対して,G形・J形で実績のある“Vノズル”を採用し,燃料と空 気の混合をより均一化することでピークの火炎温度を下げ NOx 排出量を削減。

これら最新技術を既存F形に適用することで,NOx の排出量を 1/3~1/2 に低減することが可 能となったでつ。

F形ガスタービンへの最新技術適用⑨

タービンアップグレードは、 タービン翼には最新の冷却空気削減技術を適用することによって性能の向上が可能。

冷 却空気量を削減することで燃焼用空気が増加し,性能の向上につながる一方でタービン部での作 動流体の温度が上昇するため,後方段のタービン翼や分割環の耐熱性向上の対策も実施。

タービン翼の主なアップグレードメニューにはJ形で開発された先進 TBC や高性能フィルム冷 却でつ。

(1) 先進 TBC コーティングを厚膜化し遮熱効果を最大化。

(2) 高性能フィルム冷却 冷却空気量を増加させずにより広範囲の翼表面を覆う。 上記の技術の他,F形及びG形で多くの実績のある以下の先進技術についても同様にタービ ンのアップグレードに適用可能。

(3) 冷却孔配置最適化 シュラウド壁面の流れ方向を考慮してフィルム冷却孔配置を最適化。

(4) 翼肉厚の最適化 メタル温度低減のための翼の薄肉化及び有限要素解析(FEA)により構造を最適化。

(5) 冷却方式の改良 タービュレータの乱流促進,インピンジメント冷却の最適化等により冷却効率を最大化。

(6) 高強度合金 高温強度と溶接性を兼備した MGA(Mitsubishi Gas Turbine Alloy)材を適用。

   冷却空気を削減する際には信頼性の確保が重要であるが,これらのアップグレードメニューは 最新技術であるとともに,J形や最新F形で長期運用実績があるた

   め十分な信頼性を有しているでつ。

勿来IGCCパワー合同会社の54万kw石炭ガス化複合発電設備福島県いわき市の現地で石炭ガス化炉の本格工事に着手

“福島復興”への思いを込め、2020年9月の運転開始を目指す
◆ 石炭ガス化炉は、本年6月からの順次出荷に向け、長崎工場で製造中

2018年3月14日発行 第202号

勿来(なこそ)IGCCパワー合同会社から受注した石炭ガス化複合発電(IGCC:Integrated coal Gasification Combined Cycle)設備の中核となる石炭ガス化炉の本格工事着手にあたり、立柱安全祈願を勿来IGCCパワー合同会社と共同で開催。

同設備の出力は54万kWで、2020年9月の運転開始を予定。

勿来IGCCパワー合同会社向けの石炭ガス化炉は、長崎工場(長崎市)で2017年に完成させた石炭ガス化炉工場における初号製品として製造中で、本年6月からの順次出荷を計画。

この工場は、従来の石炭焚き火力発電向けボイラー製造により培った溶接などの要素技術に加え、新たに独自開発した自動溶接装置、ITを駆使した生産方式を導入することで、高温高圧に対する耐久性に優れた石炭ガス化炉の構成モジュールを安定的かつ短納期で製造できるもの。

IGCCは、石炭を高温高圧のガス化炉でガス化し、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた高効率のコンバインド方式で発電することで、従来の石炭焚き火力発電に比べ、発電効率を飛躍的に向上させ、CO2排出低減にも寄与する画期的な火力発電システム。

資源の乏しいわが国をはじめ、世界各地における資源の有効利用と環境保全の両面で、ニーズが高まってくるものと期待。

勿来IGCCパワー合同会社によるIGCC設備建設は、世界最新鋭の石炭火力発電所の実現を通じて産業基盤の創出と福島県の復興への貢献といった関係者の思いを込め進められているもの。

最先端の高効率発電技術であるIGCCの普及に取り組むことにより、資源の有効利用と地球環境保全に貢献するでつ。

機械駆動用の低NOx燃焼H-100形ガスタービンシェル社の製品認証を取得、LNG主要冷却パッケージへの納入が可能に

オランダのハーグ(The Hague)に本社を置くグローバル石油会社であるシェル社(Royal Dutch Shell plc)による、出力11万9,900kWの機械駆動用H-100形ガスタービンの製品認証を取得。

これにより、H-100形ガスタービンをシェル社に適合機器として納入する道を拓き、LNG(液化天然ガス)プラントに革新的ソリューションを提供することが可能。

2017年8月、窒素酸化物(NOx)排出量を9ppm以下に抑える低NOx燃焼システムを備えた出力11万9,900kWの機械駆動用H-100形ガスタービンの検証試験に着手。

その結果を踏まえ、シェル社は同年12月22日、回転機技術部門によりLNG冷凍圧縮機駆動用として同ガスタービンを認証。

これは、2015年にシェル社がMHPSの10万7,650kW級H-100形ガスタービンを認証したことに次ぐもの。

シェル社とMCOは、2011年にMCO製のLNGプラント向けコンプレッサに関して包括購買基本契約(Enterprise Framework Agreement:EFA)を締結しており、今回の認証取得により、機械駆動用H-100形ガスタービンと高効率のコンプレッサを組み合わせた画期的なLNG主要冷却パッケージの提供が可能。

「(今回の認証取得は)H-100形ガスタービンのLNGプラント主機としての高い競争力を示し、同機種の火力発電システム市場での優位なポジションを補完するものです。我々のゴールは、高い信頼性、生産性を顧客に提供するとともに、生産設備由来のCO2やNOx等の削減、機器構成の簡素化、LNGプラントのコスト減を実現することです。」

ヘビーデューティー型のH-100形ガスタービンは、低い保守頻度、高効率および高い信頼性が特徴の2軸ガスタービン。

LNG生産設備の駆動機に2軸ガスタービンを使う利点としては、可変速による幅広い運転や、フル圧力下での再起動ができることなどが挙げられるでつ。

さらに、H-100形ガスタービンには、起動時間の短縮、および設置面積の大幅縮小などの特長。

オランダで天然ガス焚きGTCC発電所の水素焚き転換プロジェクトに参画年間130万トンのCO2排出削減に向けてFS(実現可能性調査)を実施

出力132万kW級(3系列合計)のヌオン・マグナム発電所(フローニンゲン州)が対象
2023年までに3系列のうち1系列を100%水素専焼へと切り替え

2018年3月8日発行 第201号

オランダのエネルギー企業であるヌオン社(N.V. Nuon)が運営する出力132万kW級の天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電所を水素焚きに転換するプロジェクトに参画、初期フィージビリティスタディー(FS:実現可能性調査)を実施し、水素燃焼への転換が可能であることを確認。

同プロジェクトは、当社が納入したM701F形ガスタービンを中核とする発電設備3系列のうち1系列を2023年までに100%水素専焼の発電所へと切り替えるもので、引き続きガスタービン技術領域でのFSを担当し、具体的な改造範囲の計画等、同プロジェクトの実現に向けて協力していくでつ。

水素専焼への転換を計画するのは、オランダ最北部のフローニンゲン(Groningen)州に位置するヌオン・マグナム(Nuon Magnum)発電所で、2013年に商業運転を開始。

44万kWのGTCC発電設備1系列につき年間約130万トンのCO2を排出しており、転換によりそのほとんどを削減。

この水素焚き転換プロジェクトには、ヌオン社の親会社でスウェーデン国営の総合エネルギー会社であるバッテンフォール社(Vattenfall AB)、ノルウェーの石油・ガス会社であるスタトイル社(Statoil ASA)、ならびにオランダのガス会社であるガスニー社(N.V. Nederlandse Gasunie)が参画。

スタトイル社は、天然ガスの改質技術により水素を製造し、取り出したCO2は回収・貯留(CCS: Carbon dioxide Capture and Storage)設備を利用することで、カーボンフリーな水素の供給を計画。

ガスニー社は製造された水素の発電所までの輸送・貯蔵インフラ計画を担うでつ。

ヌオン社とバッテンフォール社は発電所設備の運営を手掛け、当社は発電所の水素焚き転換に向けた技術検討の対応。

バッテンフォール社幹部(Director at Business Unit Heat NetherlandsのAlexander van Ofwegen氏)は「パリ協定で掲げるCO2削減目標の達成には、オランダ電力セクターでのCO2排出量を2030年時点で1990年比55~75%削減することが必要です。天然ガスからカーボンフリーな水素への燃料転換は、当該目標の達成に大きく貢献すると考えています。ヌオン・マグナム発電所の建設時から技術的に重要な役割を担うMHPSの本プロジェクトへの参画が、当該発電所の新たな挑戦の実現に大きく寄与することを確信しています。」

今回のプロジェクト参画を弾みとして、火力発電事業者の水素利活用に向けた需要を喚起。

また、カーボンフリーな水素供給のために欠かせないCCS技術を有しており、これらの製品、技術と密接に連係しながら、水素の供給・輸送・貯蔵に関する国際的な水素サプライチェーン構築を牽引し、水素社会の実現に貢献するでつ。

 

F形ガスタービンへの最新技術適用⑧

ガスタービンの吸気流量を増加させることは GTCC の出力向上策として有効な手段。

既 存ガスタービンのアップグレードに際して,変更範囲を最小化することは重要であり,そのためフ ローパスは変更せず,迎角や圧力係数を調整したリスタッガ翼の換装のみで吸気流量を増加。

また,J形ガスタービンで開発された最新技術を適用することで,空力安定性を損なうことな く吸気流量を増加させることが可能(図 12,図 13)。 

F形ガスタービンへの最新技術適用⑦

国家プロジェクトの要素技術を基に開発して実績を積んでいるJ形・GAC 形技術を, 最新F形のみならず既存F形にも適用することで高性能化と高信頼性化が可能なアップグレード メニューを用意(図 11)。

既存F形の圧縮機及びタービンをアップグレードすることにより 10%程度のガスタービン出力向上が可能。

F形ガスタービンへの最新技術適用⑥

燃焼器を出た高温,高圧の燃焼ガスに晒されるタービン翼は,所定の設計寿命を満足させる ため,圧縮機吐出空気又は圧縮機中間段からの抽気空気を使った冷却を行い,翼メタル温度を 許容値以内に抑える必要があるでつ。

この冷却空気はタービン内でロスとなるため,信頼性を確保す る範囲内で冷却空気量を低減することが性能向上の鍵。

タービン翼の冷却技術は,タービン入口温度の上昇とともに進歩してきてて(図8)、タービン 入口温度 1600℃級のJ形では,1500℃級G形で培われた技術に加え,2004 年から参画している 国家プロジェクト“1700℃級超高温ガスタービン要素技術開発”で開発された先進遮熱コーティン グ(TBC : Thermal Barrier Coating)技術及び高性能フィルム冷却技術等が盛り込まれてて、最 新F形にも同様に適用。

先進 TBC はタービン前方段の動静翼に施工されており,高い遮熱効果に加えて高耐久性が 重要となるでつが,レーザー熱サイクル試験(図9)による要素試験やT地点実機検証により商用機出 荷前にその耐久性を確認。 

またタービン翼面の冷却には,高性能フィルム冷却を採用(図 10)。

ガスパスに対して 温度の低い冷却空気で翼表面を覆うことにより,翼表面のガス温度を低下させる効果があるでつ

この フィルム冷却孔の出口形状を最適化することにより,同じ空気量でより広範囲をフィルム空気で覆 うことが可能となり,冷却空気量を削減することが可能。 

世界初、市街地で水素による熱電供給システム実証試験を開始。神戸ポートアイランドに実証プラントを完成

世界で初めて、市街地で 水素による熱と電気を近隣の公共施設に供給するシステムの実証試験を開始。

 2017年12月10日に実証プラントを神戸ポートアイランド地域に完成させて」、今後、システムの 安定性や運用性について実証。

実証試験では、水素を燃料とする1MW級ガスタービン発電設備(水素コジェネレーション システム)から発生させた熱や電気を、病院などの近隣4施設に供給し、地域コミュニティ内での エネルギー最適制御システムの運用を検証。

水素は、ガスタービンによる発電や燃料電池自動車などさまざまな用途で利用が可能で、エネルギー として利用する際にCO2を排出しないでつ。

NEDOは、水素の利活用を進めるために、本格的なサプライ チェーンの構築やエネルギー供給システムの確立に必要な技術開発を実施。

今回のNEDO事業において、世界で 初めて 、市街地で水素を燃料とした熱と電気を近隣施設に供給するシステムの実証試験を開始。

12月10日に、1MW級水素ガスタービン発電設備「水素コジェネレーションシステム (水素CGS) 」の実証プラントを、神戸ポートアイランド地域に完成。

開発した水素CGSは、 水素だけを燃料とすること(専焼)も、水素と天然ガスを任意の割合で混ぜ合わせたものを燃料とする こと(混焼)も可能。

実証試験を通じて、燃焼安定性や運用性を確認。

また、実証試験では、水素CGSから発生した熱(蒸気)や電気を近隣4施設(ポートアイランド スポーツセンター、神戸国際展示場、下水処理場、中央市民病院)に供給することを通じて、地域 コミュニティ内でのエネルギーの最適制御システムの運用性を確認。

燃料となる「水素」 と「天然ガス」、コミュニティで利用する「熱」と「電気」、これらを総合管理し、経済性や環境性の観点から 最適制御するために開発した統合型エネルギーマネジメントシステム(統合型EMSを検証。

今後、各設備や機器の試運転を進め、来年1月下旬からの実証運転に取り組み、同年2月上旬より 近隣施設への熱と電気の試験供給を開始する計画。

水素コジェネレーションシステム(水素CGS)の開発

水素専焼、水素と天然ガスの混焼において、安定した燃焼を実現する技術の確立 ・水素と天然ガスの燃焼(専焼・混焼)が可能な1MW級のガスタービンを設置し、運転試験により 出力、回転数、排気温度、圧力などの各種データを取得し、運転および運用の安定性を確認

統合型エネルギーマネジメントシステム(統合型EMS)の開発 担当

電気、熱、水素を総合管理し、経済性と環境性を確保できるエネルギーマネジメントシステムを確立

F形ガスタービンへの最新技術適用⑤

燃焼器には GAC 形で実績ある空冷燃焼器技術をベースにして,燃焼性に大きく影響を与える ノズル,スワラは GAC 及び 1600℃級のJ形でも継続的に検証を行っている低 NOx 燃焼技術をそ のまま採用(図7)。

また内筒及び尾筒の冷却方式として,J形はガスタービン外部から供 給される蒸気を用いた冷却方式を採用しているでつが,運用性も重視した最新F形では GAC 形と同 様に空気冷却方式を採用。

なお尾筒の構造簡素化による信頼性向上のために GAC 形 及びJ形と同様に燃焼器バイパス弁を無くした構造となっているでつ。 

燃焼器バイパス弁は内筒に入る空気量を調節し燃空比を制御するための機構で,ガスタ ービンが部分負荷で火炎温度が低い運転状態となるときにバイパス弁を開くことで内筒への空気 量が減り火炎温度を高く維持しているでつ。

一方,最新F形のように燃焼器バイパス弁を廃止した機種 では,ガスタービンが部分負荷で火炎温度が低い時には燃料を供給するノズルの本数を減らす ことによって燃空比を上げて,火炎温度を高く維持しているでつ。 

F形ガスタービンへの最新技術適用④

圧縮機 は、最新 M701F 形の空気圧縮機は,従来 NACA 翼を採用していた中/後方段動静翼の翼型を高 効率化のために CDA 翼に変更(図6)。

CDA 翼は翼面速度分布を最適化した翼型であ り,F形以降の開発機種であるG形やH形,J形に採用実績があるでつ。

また先行機 M701F 形と同じフローパスを有し,特に前方段は先行機F形と同じ翼を採用しててり,吸気流量及び1段動翼のチップ周速や空力特性もまた同一で実績もあるから,高効率化とと もに信頼性も兼ね備えているでつ。 

F形ガスタービンへの最新技術適用③

最新 M701F 形ガスタービンは,先行機 M701F 形をベースとした基本体格を保持したまま,他 機種で実証された先進要素技術を取り入れているでつ。

圧縮機は先行機の圧縮機をベースとして, 高効率化のためCDA(Control Diffusion Airfoil)翼を採用し,燃焼器にはGAC形で実証された低 NOx 燃焼システムと空気冷却技術,タービンの前方段には 1600℃級J形の空力及び冷却技術を 採用。

最新F形ガスタービンへの導入技術とその特徴を図4及び図5に示すでつ。 

これらの最新技術を含め,既存機種へのたゆまぬ新技術の導入により,ガスタービン出力は初 期 M701F 形の 234MW に対して,最新 M701F 形は 385MW へと,この 20 年間で約 1.5 倍に,ま たコンバインド効率も 12%以上の向上を達成してて,燃料消費量及び CO2排出量の削減に大 きく貢献。

表1にこれまでのF形ガスタービンの GTCC 性能と主要目を示すでつ

最新F形は営業運転開始後も問題なく運転実績を重ねており,初号機の 10000 時間以上運転 後の本格的な詳細定期検査においても燃焼器ノズル・内筒・尾筒や圧縮機及びタービンの動静 翼等を含む全ての高温部品に損傷や TBC の剥離がなく問題ないことを確認。 

F形ガスタービンへの最新技術適用②-2