【ガスタービン】

F形ガスタービンへの最新技術適用②-1

ガスタービンコンバインドサイクル(GTCC)発電は,化石燃料を利用する発電設備の中で最も 高効率かつクリーンな発電設備であり,また負荷追従能力が優れていることから再生可能エネル ギーとの親和性も高い。

GTCC の高効率化にはガスタービンの高温化が重要な役割を果たしているでつ。

1984 年 にタービン入口温度 1100℃級 M701D 形ガスタービンを開発して以来,GTCC プラントの大容量・ 高効率化,高信頼性化を目的とした技術開発を進め,1989 年に 1350℃級 M501F形を,1997 年 には 1500℃級 M501G 形を開発。

その後,ガスタービンの更なる高効率化を目指し,2004 年 から国家プロジェクト“1700℃級超高温ガスタービン要素技術開発”に参画して,高温・高効率化 に必要となる最新技術の開発に取り組み,その開発成果の一部を活用して,タービン入口温度 1600℃級の M501J 形を 2011 年に開発し、高砂工場内の実証発電設備(T地点)にて実証(図1,図2,図3)。

また新機種開発と平行して,既存機種についても新型機向けに開発された技術を適 用することで継続的な改良設計を行っているでつ

F形の 50Hz 機においては,1992 年に M701F 形の 開発が完了した後,タービン入口温度 1500℃級のG形で実証された新技術を順次F形に取り入 れ,性能及び信頼性の向上を実施。

J形ガスタービン技術等を取り入れた最新F形ガスタービンは初号機が 2015 年に商用運転を開始し,現在国内外にて累計 52000 時間以上の運転時 間を重ねているでつ

また最新F形のみならず既存のF形に対しても冷却空気を削減した翼を適用し アップグレードすることにより性能・信頼性の向上を図っているでつ。 

F形ガスタービンへの最新技術適用①

これまで培われた豊富な運転実績に加え, 2004 年から参画している国家プロジェクト“1700℃級超高温ガスタービン要素技術開発”をはじめ とする先端技術研究の成果を取り入れることにより,絶え間ないガスタービン開発を進めているでつ。

地球環境保全やエネルギー安定供給の観点で社会に貢献し続けているでつ

近年ではタービン入 口温度を 1600℃級にまで上昇させ,62%以上のガスタービンコンバインドサイクル(GTCC)熱効 率が達成可能となる M501J 形の実証を 2011 年に成し遂げた後,現在までに 25 台が商用運転に 入っており,累計 47 万時間以上の運転時間を達成。

最新 M701F 形は,このJ形ガスター ビン技術を用い高効率化を図るとともに,GAC 形で実績のある空気冷却燃焼器技術を採用する ことにより運用性を高めたガスタービンであり,2015年に初号機が商用運転を開始し,現在までに 国内外にて累計 52000 時間以上の運転時間を達成。

また,既存F形に対して も新型機向けに開発された実績のある技術を適用することで高性能化・高信頼性化するアップグ レードメニューも新機種開発と平行して行っているでつ。

最新F形ガスタービンの特徴及び 既存F形ガスタービン向けのアップグレードについて説明するでつ。 

タイ向けにM701JAC形ガスタービン8基からなる530万kWの超大型ガス複合火力発電所建設プロジェクトを受注

ガス複合火力発電所2ヵ所の新設工事を、EPCフルターンキー契約で受注
 東南アジアでM701JAC形ガスタービンは初、2021年と2023年に商業運転を開始

タイ最大の独立系発電業者(IPP)であるガルフ・エナジー・デベロップメント社(Gulf Energy Development PCL)と三井物産株式会社の合弁事業会社が進める天然ガス火力発電所の建設プロジェクトをフルターンキー契約で受注し、併せて、長期メンテナンス契約(LTSA)も締結。

M701JAC形ガスタービン8基で構成される出力530万kWのガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)火力発電設備で、東南アジアにおけるM701JAC形の受注は初めて。

首都バンコクの近郊に建設される発電所2ヵ所に設置されるもので、それぞれ2021年と2023年の商業運転開始を予定。

両発電所は、バンコクの南東約130kmに位置するチョンブリー(Chonburi)県と、ラヨーン(Rayong)県に建設されるもので、出力はいずれも265万kW。

天然ガスを主燃料とし、電力はタイ電力公社(EGAT)に販売され、経済発展に伴い急増している電力需要に応えていくこととなるでつ。

GTCC発電設備は、発電所当たり4系列で、ガスタービン、蒸気タービン、排熱回収ボイラー、発電機などそれぞれ4基で構成。

ガスタービン、蒸気タービンなどを製作・供給し、発電機は三菱電機株式会社が供給。

2011年にも、ガルフ・エナジー・デベロップメント社が出資する事業会社から、ノンセン(Nong Saeng)ならびにウタイ(U Thai)両GTCC発電所の建設をフルターンキー契約で受注。

いずれも2014年と2015年に商業運転を開始しており、こうした実績が今回の受注にもつながったでつ。

GTCC発電は、ガスタービンでの発電に加え、その高温排ガスを利用して蒸気タービンでも発電ができ、化石燃料を使う発電の中で最もクリーンかつ高効率な方式。

従来の石炭火力と比較して約70%のCO2排出を抑制することができるでつ。

ガスタービンは高効率で業界をリードする存在で、とりわけJ形は世界最高水準の高効率運転を実現するMHPSの主力機種であり、JAC形は空気冷却方式を採用したタイプ。

今後も、最新鋭機であるJ形ガスタービンとGTCC発電設備の普及に一層力を注ぎ、世界各地の経済発展に不可欠な電力の安定確保、ならびに資源の有効利用と環境負荷の低減していくでつ。

700℃級蒸気タービン技術開発⑨

2008 年より9年間実施してきた A-USC タービン開発は,経済産業省及び国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業によるもので計画通り完了。

これ までの技術開発により,700℃級蒸気タービンの実機製造の見通しはついたでつ。

また,タービンのみ ならず並行してボイラも実缶試験が終了。

ボイラ実缶試験は 700℃で1万3千時間を経過し,抜 管後,試験サンプルを抽出して,信頼性検証を行っているでつ。

ボイラもタービンも素材及び溶接継 手のクリープ試験は,10 万時間を超えたものもあり,長時間信頼性検証が確立しつつあるでつ。

USC の実用化を日本で確立したことと同様,A-USC の実用化により広く世界に貢献していくでつ。

700℃級蒸気タービン技術開発⑧

タービン回転試験設備及びロータ構造及び設備計画構造を図7に示すでつ。

この設備の特徴は, ヒータの放射により 700℃以上の温度場が模擬され,駆動モータによって真空中 3600rpm の定格 回転で長時間試験するものでつ。

試験中,最も応力が高い部位はタービン翼溝部であり,実際 の運用上はこの箇所が 700℃の雰囲気に曝されることは無いでつ。

それゆえ,実際の運用に比べて, 本試験は寿命評価の加速試験となるでつ。

当初は、調速段翼周りを約 730℃に保ち 1500 時間試験を行うことで、10 万時間のクリープ加速 試験を計画。

だけど、実際は風損により IP 段落間の継手温度が上昇したため、設備及びロー タ改造を行い、最終的に 3600rpm の定格回転数で 1051 時間試験。

試験中,軸振動,軸伸 び,ヒータパネル雰囲気温度,ロータ温度などを 24hr/日監視。

図8に試験ロータと,試験中 の調速段翼の写真を示すでつ。

回転試験中,調速段部は 700℃以上,異材継手部は 600℃程度の温 度場を保ったでつ。

1051 時間の連続回転試験で,異材継手部で 16 万時間,調速段翼で1万時間相当のクリープ損傷を達成。

回転試験後,目視点検,非破壊検査,ロータ振れ計測などを行い 試験前後と比較した結果,特に問題は無く健全性が確認。

現在,ロータを解体して試験片 を抽出し,余寿命評価を行っているでつ。 

700℃級蒸気タービン技術開発⑦

タービンコンポーネントの信頼性を検証するため高温場回転試験を行ったでつ。

高温場回転試験 ロータの製造及び検証内容を図5に示すでつ

主な試験目的は,Ni 基合金の実機大タービンの製造 性の確認や高温回転試験を経た後の各種部材の余寿命評価を行い,特に溶接継手部の信頼 性を検証することででつ。試設計した二段再熱蒸気タービン構造に基づき, LTES700R の共材溶接,LTES700R と MTR10A の異材溶接部を含み,翼形状の製造性が比較的 困難である調速段と IP6段,7段を模擬したロータを回転試験用ロータ構造に採用(図6)。

調速段翼については,先に述べたとおり,複雑な翼構造の製造性や組立性が Ni 基合金で成 立することを確認。

また,IP 翼については,鍛造翼の製造性を確認。

異材継手は,実機 での採用を想定し,IP 段落間に備えているでつ 

次世代原発「高温ガス炉」開発再始動へ

いまの原子力発電の主流である軽水炉より安全性が高いとされる次世代原子炉「高温ガス炉」の開発が再始動。

政府がインフラ輸出をにらみ、ポーランドとの共同研究が動き出したでつなぁ~

東京電力福島第1原発事故後は日本国内での建設が難しい状況で、技術開発は凍結を迫られたでつ。

だけど海外立地を視野に実用化の可能性も出てきたでつ。

高温ガス炉は、軽水炉のように炉心の熱を水で取り出すのとは違い、ヘリウムガスを循環させて熱を取り出すでつ。

ヘリウムは化学反応や蒸発が起きにくく、炉を自然に冷やせるため原理的に安全性が高いでつ。

セ氏700度以上の熱を取り出せ、発電だけでなく地域冷暖房などの熱供給もできるでつ。

ヘリウムは化学反応や蒸発が起きにくく、炉を自然に冷やせるため原理的に安全性が高いでつ。

セ氏700度以上の熱を取り出せ、発電だけでなく地域冷暖房などの熱供給もできるでつ。

 

国内では日本原子力研究開発機構(JAEA)が1980年代から開発に取り組んできたでつ。

茨城県大洗町に出力3万キロワットの実験炉「高温工学試験研究炉(HTTR)」を建設し、2001年にフル出力で運転を始めたでつ。

04年にはセ氏950度の熱を取り出すことに成功し、この数字はいまも世界最高記録。

だけど、2011年に東日本大震災が発生して、次のステップである実証炉や実用炉の建設構想が停滞したでつ。

電力会社は既存の原発の再稼働に手いっぱいで、新型炉の導入を検討する余裕ない状態…

原発の安全性をめぐる国民の不安も強く、実証炉の立地点を選ぶのも容易ではないでつ。

一方で、原子力推進派の自民党議員らが集まり、高温ガス炉の実用化を後押しする議員連盟が発足。

政府は14年に決めたエネルギー基本計画で「研究開発を国際協力のもと推進する」と明記。

ただ協力の相手国や実証炉の建設について踏み込んだ言及はなく、「机上の計画」との見方も多かったでつ。

 

潮目が変わったのが今年5月、日本とポーランドの両国政府が結んだ包括的な経済協力「戦略的パートナーシップ行動計画」に高温ガス炉の共同開発が盛り込まれたこと。

東欧諸国はもともとエネルギー供給で石炭への依存度が高く、二酸化炭素の排出を減らすため原子力に関心を示してきたでつ。

ただ電力網の整備が先進国ほどは進んでおらず、世界で主流の150万キロワット級軽水炉を導入するにはコスト負担やリスクが大きいでつ。

一方、高温ガス炉は出力20万~30万キロワットと軽水炉より小さく、人口数十万人規模の都市の近くに建設すれば電力を無駄なく使えるでつ。

冬の寒さが厳しい国にとっては熱を利用できる点も長所になるでつ。

 

ポーランドはこうした点に注目して、研究機関同士でも日本と協定を締結。

JAEAの研究炉は現在、福島第1原発事故後にできた規制基準に照らし原子力規制委員会が審査中だけど、合格すれば研究が本格的に再開するでつ。

これで実用化への展望が開けるかは、まだ不透明な点も多いでつ。

ひとつが、日本の技術開発が停滞している間、中国が急速に力をつけてきたこと。

中国は清華大学が中心になり、出力25万キロワットの実証炉2基を建設。

2018年の運転開始を目指すでつ。

ポーランドへも技術を売り込んでいるとみられ、日本にとって手ごわいライバルになりそう。

日本としては、まず政府全体で支援体制づくりが欠かせないでつ。

これまでの研究炉は文部科学省とJAEAが主導。

本気で実用化をめざすなら、参加企業を束ねたり、輸出保険などの制度を整えたりする必要があるでつ。

これらは経済産業省の役目だが、文科省とどう連携するのかまだはっきりしないでつ。

企業の参加姿勢も問われるでつ。

政府は昨年、高速増殖炉原型炉もんじゅの廃炉を決めた代わりに、新たな高速炉を開発する計画を打ち出した。

日立製作所や三菱重工業などの参加が見込まれているでつが、高温ガス炉の関連技術を持つ企業もほぼ同じ顔ぶれ。

でつ

企業側からは「高速炉、ガス炉ともに政府がどこまで本気なのかわからない」と戸惑う声も…

政府が2つの炉の位置づけや開発計画を明確に示すことも必要なるでつ。

高温ガス炉は、炉心の主な構成材に黒鉛を中心としたセラミック材料を用い、核分裂で生じた熱を外に取り出すための冷却材にヘリウムガスを用いた原子炉。

軽水炉は、金属被覆管を使用し、冷却材には水(軽水)を用いていることから、原子炉から取り出せる温度は300℃程度に制限され、

蒸気タービンによる発電効率は30%程度に過ぎないでつ。

これに対し、高温ガス炉は、耐熱性に優れたセラミック材料の使用により1000℃程度の熱を取り出すことができるでつ。

そしてガスタービン発電方式が採用でき、45%以上の発電効率を得ることが可能。

さらに、発電以外にも化学工業等のさまざまな分野で熱を利用できるでつ。

 

高温ガス炉の燃料に用いられている4重被覆のセラミック燃料粒子はきわめて耐熱性が高く、1600℃と非常に高温でも破損いないでつ。

炉心を構成している黒鉛材料の熱容量が大きく、異常が起きても炉心の温度変化が緩慢であることから、配管が破損して冷却材のヘリウムガスがなくなるような事故が起きても、

炉心で発生する熱は原子炉の容器表面から放熱されることにより自然に除去され、燃料が破損する心配ないでつ。

すなわち、どんな場合でも、炉心溶融や大量の放射能放出事故が起きる恐れのない、きわめて安全な原子炉なのでつ。

高温の熱を使うことにより熱の利用効率が高くなること、原子炉の安全性が高いので異常事態に対処するための設備が簡素化できることから、高温ガス炉は経済性の観点からも優れた原子炉。

発電専用の高温ガス炉プラントの経済性評価を行い、発電単価を約4.1円/kWhと試算。

これは、現行軽水炉の約5.3円/kWhと比べて、1円/kWh以上の低コスト化が可能で、まさに高温ガス炉は経済性にも優れた原子炉となるでつ。

原子力の技術を活かして、安全に利用できる技術は継承していかないといけないでつ!

700℃級蒸気タービン技術開発⑥

タービン翼構造やロータ翼溝構造は複雑であり,かつ組立製造上の加工公差が厳しいでつ。

Ni 基 合金のような難削材の切削で,従来並みの加工公差を保つには,製造面の技術向上が必要。

タービンの製作施工事例として鍛造翼の切削加工例を表2に示すでつ。

Ni基合金は硬く粘い性質 を持つ難削材であり,かつ熱伝導率が低く切削熱が切削の1か所に集中するため,工具損傷が 部分的に著しく早く発生する問題があったでつ。

施工当初は,工具チップの選定や切削油の管理な どに苦労したでつ。

現在は,これらの課題をクリアし,従来の製造と同様の加工精度が得られているでつ。

また,回転試験ロータには部分負荷運転に対応する調速段翼を計画。

近年,再生可能エネ ルギーが多く採用されるので,例え A-USC での性能向上を達成しても,部分負荷運転も考慮して おくべきと考えたから。

図4に調速段翼の製造例を示す。MHPS の調速段翼構造は,3本の 翼が一体構造で翼根部はフォーク構造を有しており,製造上最も難しく複雑な構造をしているでつ。

そ のため,この調速段翼構造の製造試作は,難削材製造・加工・組立技術向上に大いに役立ったでつ。

固体酸化物形燃料電池(SOFC)とマイクロガスタービン(MGT)のハイブリッドシステム業務・産業用分散型電源として初受注・着工

素利活用設備の1つである高効率なハイブリッドシステムを2019年2月に運転開始
東京・丸の内で省エネ・環境配慮性をアピール

業務・産業用に市場投入した固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)とマイクロガスタービン(MGT)の組み合わせによる加圧型複合発電システム(ハイブリッドシステム)を、三菱地所株式会社が東京・丸の内で所有・運営する丸の内ビルディング(丸ビル)向けに初めて受注(注)し、設置工事に着手。

効率が高く排気がクリーンな分散型電源として、東京駅前で街づくりが進む丸の内エリアにある丸ビルを、省エネ・環境配慮性の側面から支えていくもので、本格運転開始は同ビルの発電機改修工事が完成する2019年2月の予定。

このハイブリッドシステムは、都市ガスを燃料とし、約900℃の高温で作動するセラミックス製SOFCとMGTの両方で発電するもの。

燃料を燃焼させることなく、SOFC内部で都市ガスを改質して水素や一酸化炭素を取り出し、空気中の酸素と化学反応させることで発電。

さらに、後行程でMGTを使って発電することで燃料を有効活用。

また、コージェネレーション(熱電併給)の場合には、残りの排熱を蒸気または温水として回収するため、総合効率はそれぞれ65%、73%以上に達するとともに、従来の発電システムに比べて顧客の工場・ビルからのCO2排出量を約47%削減することができ、低炭素社会の実現に貢献。

2016年度まで国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業により250kW級の実証に取り組み、国内4ヵ所に実証機を設置して安定稼働を確認。業務・産業用の実用モデルを開発し、昨年夏に販売を開始したもの。

丸ビルは、三菱地所による丸の内再構築の皮切りとして建て替えられ、2002年に竣工し昨年15周年を迎えているでつ。

三菱地所では、同ビルの発電機が改修時期を迎えるにあたり、低炭素社会の形成へ向けてより省エネ・環境配慮性の高い分散型コージェネシステムの導入に着眼、ハイブリッドシステムが選定されたもの。

今回の初受注を受け、業務・産業用燃料電池の普及促進に向けた提案営業を活発化するとともに、同システムのさらなる性能や利便性の向上に取り組み、持続可能性の高い低炭素社会にふさわしいエネルギー創出していくでつ。

 

  • 本件は経済産業省の「燃料電池の利用拡大に向けたエネファーム等導入支援事業費補助金(業務・産業用燃料電池システム導入支援事業)」、および東京都環境局の「水素を活用したスマートエネルギーエリア形成推進事業」に採択されたもの。

700℃級蒸気タービン技術開発⑤

Ni 基合金について,鍛造ロータ製造限界とコスト低減化のため,Ni 基合金と Cr 鋼による異材 溶接ロータ製造技術は A-USC を実現するためのキーテクノロジーのひとつ。

図3に溶接ロ ータの施工例を示すでつ。

既に高 Cr 鋼などの溶接ロータ製造実績を持ち,その技術を Ni 基 合金にも展開。

溶接手法は実績のある TIG 溶接を採用し,実物大のモックアップ溶接を 行い,継手性能(組織,機械特性など)を検証した後に回転試験用溶接ロータの施工を行ったでつ。

溶接ロータの製造の信頼性検証を行うために非破壊検査も重要技術。

Ni 基合金は超音 波透過性が劣るでつ。

しかしながら,LTES700R の結晶粒度は細かく,素材の MDDS(最小検出欠陥 径:Minimum Detectable defect Size)は2以下を得たでつ。

また,溶接部の超音波透過特性を評価し, 溶接境界の散乱波ノイズを低減したセンサを開発。

図3に溶接部の非破壊検査結果を示す。 素材及び溶接部においても非破壊検査で問題は無く,健全性が確認したでつ。

700℃級蒸気タービン技術開発④

表1に開発してきたNi基合金について示すでつ。

これらの材料は,国プロ開発時の目標10 万時間 100MPa 以上の高温クリープ強度が達成される見込みであり,FENIX700及 び LTES700Rでは 10 トン級の大型鍛造ロータの試作に成功。

また,これら材料はΦ1000 程度の大型鍛造ロータ試作で,非破壊検査による検出寸法が2mm 程度以下の結果を得たでつ。

一 方,USC141や USC800は,高温強度に優れるのみならず,製造加工性に優れており,翼,ボ ルト材のみならず,ボイラ配管等の適用も見込まれているでつ。

これら各材料の長時間クリープ強度 は,実際に 10 万時間以上継続して試験が続けられる予定であり,長時間の信頼性を検証中。

またタービン設計に必要な材料機械特性を習得し,回転試験用のタービンロータ設計に反映してるでつ。

700℃級蒸気タービン技術開発③

現在商用化が検討されている先進 12Cr 鋼の適用限界は 630℃レベルであって,それ以上の 蒸気温度を達成するには,Ni 基合金の採用が見込まれるでつ。

だけど,Ni 基合金の特性には,温度 変化に対する組織変化の感受性が強いという製造上の課題があるでつ。

そのため,大型素材の製造 ほど,表面と内部の温度勾配がつきやすくなるので,成分元素の濃度分布が不均一になる偏析 を生じる問題があるでつ。

試験片レベルや小さな素材で如何に高い強度特性が得られても,大型素 材にわたり設計者の目標を満足する強度を確保することは難しい。

そのため,蒸気タービンロー タなどに適用できる数トン規模の Ni 基合金開発とその長期信頼性の検証が,A-USC 開発にとっ て最も大きな課題となるでつ。

また,高価な Ni 基合金を使用する量を抑えた設計が必要であって,特 に大型鍛造の製造が難しいロータにおいては,Ni 基合金による溶接ロータ製造も大きな課題で あるでつ。

図2に開発マスタースケジュールを示すでつ。

2008 年から 2012 年の間に,ボイラ,タービン,弁に 係る材料・要素技術開発が行われたでつ。

したdそれら要素技術開発の信頼性を検証するために,2013 年 から 2016 年の間に,ボイラ実缶試験,タービン回転試験を行い評価したでつ。

大型高効率ガスタービンで水素30%混焼試験に成功発電時のCO2排出削減に貢献

従来の天然ガス火力発電所に比べてCO2排出量を10%低減
NEDO助成事業により開発した燃焼器などで安定的な燃焼およびNOx低減を実現

発電用大型ガスタービンの開発において30%の水素混焼試験に成功。

水素燃焼用に新たに開発した燃焼器(バーナー)などにより、天然ガスに水素を混ぜた場合でも安定的に燃焼できることを確認したもので、水素30%混焼により従来の天然ガス火力発電と比べて発電時のCO2排出量を10%低減することが可能。

今回の水素混焼試験は、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業である「水素社会構築技術開発事業」の一環として、当社高砂工場にある実圧燃焼試験設備で、63%以上の発電効率を誇る天然ガス焚きJ形ガスタービンの予混合燃焼器により、70万kWの出力に相当するタービン入口温度1,600℃の条件で実施。

水素混合割合30%で、NOx(窒素酸化物)排出量、燃焼振動等について運用可能な条件を満たしつつ、安定燃焼ができることを検証したものでつ。

大型ガスタービンにおける安定した水素混焼技術は、天然ガス焚き燃焼器技術を基に本事業の中で改良を加え開発したDLN(Dry Low NOx:乾式低NOx)燃焼器を活用し、燃焼方式はDLN燃焼器で豊富な実績のある予混合燃焼方式を採用。

燃焼器の燃料ノズルにより、空気旋回流をつくり、より均一な予混合気を形成することが可能となり、低NOx化を実現。

燃焼器以外については、従来の設備をそのまま活用することで、天然ガス発電所から水素発電所へ転換する際の改造コストを抑制。

日本では、経済産業省や内閣府が先導役となり、使用時に大気汚染物質や温室効果ガスを排出しない水素を中心的エネルギーの一つに育成する気運が高まっているでつ。

ガスタービンの燃料に水素を使う研究開発も、分散型発電や地域コージェネレーション(熱電併給)に適した小規模火力発電所向けの中小型ガスタービンが先行。

今回、大規模火力発電所向け大型ガスタービンの水素燃料化に向けた試験に成功したことで、発電時の地球環境負荷の抑制に大きく貢献することが期待され、昨年12月の「第2回再生可能エネルギー・水素等閣僚会議」において決定された「水素基本戦略」で掲げるCO2を排出しない水素社会の実現への大きな一歩となるでつ。

今後も水素ガスタービンの開発を推進することで、火力発電事業者の水素利活用に向けた需要を喚起していくでつ。

また、カーボンフリーな水素供給のために欠かせないCCS(Carbon dioxide Capture and Storage:CO2回収貯留)技術を有してて、これらの製品、技術と密接に連係しながら、水素の供給・輸送・貯蔵に関する国際的な水素サプライチェーン構築を牽引し、水素社会の実現に貢献していくでつ。

 

  1. 水素混合比率は体積比で表示。
  2. NEDO助成事業においては水素混合割合の目標を20%としてるでつが、実際の発電所での運用裕度を確保するために、今回30%の水素混合割合で試験を実施したものであり、今後も引き続き、混焼技術の向上に取り組んでいくでつ。

イラク・ハルサ火力発電所1号機のリハビリ工事を受注ガス・油焚き蒸気タービン設備の出力を定格20万kWに復元

イラク電力省(MOE:Ministry of Electricity)からハルサ(Hartha)火力発電所1号機の改修工事を受注。

運転開始後30年以上が経過して老朽化したガス・油焚きボイラーや蒸気タービンからなる発電設備の出力を主要機器更新などにより定格の20万kWに復元するもので、工事完了は2020年度の予定。

同発電所のリハビリ工事を受注するのは、2015年3月に受注し2017年12月に工事を完了した4号機向け改修工事に次いで今回が2件目。

ハルサ発電所は、イラク南部のバスラ(Basra)県に位置しており、同県全体における発電設備容量の約25%を占めているでつ。

発電設備を納入し、1982年に完成したもの。

しかし、現在までに3度の戦争を通じた設備の破損や経年劣化により、現在は出力を定格の6割程度に落として運転する状態を余儀なくされているでつ。

改修工事の資金は、4号機向けと同じく独立行政法人国際協力機構(JICA)の円借款によって賄われ、日本によるイラク復興支援の一翼を担うでつ。

工事は、当社をリーダーとするコンソーシアムが請け負うでつ。

中核機器であるボイラー、蒸気タービンなどの主要機器・部品を交換して設備の信頼性を向上。

発電機関連については三菱電機株式会社が担当。

また、トルコのエンジニアリング企業であるGAMA Power社(GAMA Power System Engineering & Construction Inc.)が現地での輸送、据付工事などを手掛けるでつ。

MOE向けではハルサ発電所のほかに、タジ(Taji)、アル・ムサイブ(Al-Musaib)、モスル(Mosul)などの火力発電所についても改修工事の実績を多数有しており、イラクの社会発展と経済活性化に不可欠な電力の安定供給に大きく寄与するでつ。

 MHPSは、新設火力発電システムの普及だけでなく、今回のような既存発電設備の改修・性能向上にも力を注いでいます。今後も世界各地で電力供給の安定化や発電の効率化を支援することにより、グローバル規模での経済発展および持続可能性の高いエネルギー創出に貢献していきます

米国エンタジー・ルイジアナ社向けにM501GAC形ガスタービン2基を受注レイク・チャールズ発電所の99.4万kW天然ガス焚きGTCC発電設備の中核として

ルイジアナ州のレイク・チャールズに建設、2020年に運転開始予定
「MHPS-TOMONI®」により運転・保守のさらなる最適化を実現

米国のエネルギー会社であるエンタジー・ルイジアナ社(Entergy Louisiana, LLC)がルイジアナ州南西部に新設するレイク・チャールズ発電所(Lake Charles Power Station)向けに、M501GAC形ガスタービンを2基受注。

出力99万4,000kWの天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備の中核機器となるもので、運転開始は2020年の予定。

エンタジー・ルイジアナ社からM501GAC形ガスタービンを受注するのは、昨年2月の出力98万kWのセント・チャールズ(St. Charles)発電所向けに次いで今回が2回目。

レイク・チャールズ発電所は、同州南西部の都市であるレイク・チャールズに建設されるもので、エンタジー・ルイジアナ社の発電施設の中で最もクリーンかつ高効率な設備の一つ。

GTCC発電設備は、空冷式のM501GAC形ガスタービンのほか、蒸気タービン、排熱回収ボイラー、発電機などで構成。

このうち、主機であるガスタービンと発電機を供給するほか、技術者を派遣して現地の指導に当たるでつ。

また、運転開始後は火力発電設備の運転を最適化する革新的なデジタルソリューションサービス「MHPS-TOMONI®(トモニ)」による支援も実施。
なお、ガスタービンについては当社の高砂工場で本体部品や補機を製作し、当社米国法人の生産拠点であるサバンナ工場(ジョージア州)で組み立てを行います。発電機は三菱電機株式会社製を採用。

「レイク・チャールズ発電所向けの新しいガスタービンは、高効率で環境負荷低減に寄与する最新の技術を適用していることが特長です。また、MHPS-TOMONI®も同じく今回の特長といえます。このシステムによりMHPSは、運転中の膨大な量のデータを活用し、発電所の性能、柔軟性、信頼性を高める最適なソリューションを提供することができるようになり、エンタジー社との関係をさらに強固なものにすることができるのです。」

「この発電所は、急速に成長する地域に必要な電力を提供するだけでなく、当社の発電設備を高性能化し、より効率的に稼働していくための取り組みの一つなのです。」

エンタジー・ルイジアナ社は、ニューオーリンズに本拠を構えて電力生産・小売事業を主に手掛けるエネルギー大手Entergy Corporationの子会社で、ルイジアナ州中央部に位置する州都バトンルージュ(Baton Rouge)およびその近郊の100万人以上に電力を、約9万3,000世帯に天然ガスを供給

G形ガスタービンは、これまで北米向けの54基を含めすでに世界で99基の受注実績を有しており、全世界で300万時間以上の運転時間を誇っています。そのうち、北米向けM501GAC形の受注累計は今回分を含め25基に達しているでつ。

 

今後も大型高効率ガスタービンを含むGTCC発電設備の普及に一層力を注ぐことで、エネルギーの安定供給と環境保護に貢献していくとともに、MHPS-TOMONI®の提供により、運転・保守のさらなる最適化を実現するでつ。

JAC形ガスタービンの発電効率が64%にJ形シリーズ全体の累計稼働時間は50万時間に到達

業界をリードする発電効率64%、信頼性99.5%、複合サイクル出力57.5万kW(60Hz)
J形シリーズの累計稼働時間は、同出力帯の大型ガスタービンで業界をリード
 

主力ガスタービンJ形の最新機種である空気冷却方式のJAC(J-series Air-Cooled)形ガスタービンについて、発電効率が64%に到達したことを確認。

JAC形は、2016年12月の市場投入以来、高い効率と信頼性、ならびに低コスト発電を実現し、業界の新標準を確立。

60Hz用のJAC形ガスタービンは、排熱利用による蒸気タービン発電との複合サイクルで57万5,000kWの発電能力を備えているでつ。

旧式の石炭火力発電設備をJAC形ガスタービンに置き換えることで、CO2の排出量を約70%削減することができるでつ。

また、当社は、高砂工場(兵庫県高砂市)に自社の実証設備複合サイクル発電所(通称T地点)を有しており、そこで99.5%の信頼性を示しつつ1万4,000時間以上に及ぶJAC形ガスタービンによる商業運転を継続。

「JAC形ガスタービンの成功は偶然ではありません。MHPSは2004年より発電効率65%の目標を設定し、それを自社技術で徹底的に追求してきました。その様々な技術検証を経て、MHPSは今日、先進的ガスタービン市場をリードする位置につくことができたのです。」

J形ガスタービン全体の累計稼働時間は、2011年に実証運転を開始してから、計50万時間に到達。

これは、同出力帯のガスタービンでは業界をリードするものであり、長時間にわたる運転実績から信頼性が確認。

これまで47基のJ形ガスタービンを世界中で受注しており、うち41基が出荷済みで、26基が商業運転を開始しているでつ。

今後もJAC形ガスタービンをはじめJ形シリーズの市場浸透に力を注ぎ、地球規模での環境負荷低減と経済発展に貢献していくでつ。

700℃級蒸気タービン技術開発②

蒸気タービンは,1908 年国産初の陸用蒸気タービン(500kW)を製造してから,現在 累計出力 360GW を超える迄に至るでつ。

蒸気タービンが現代においても継続してニーズが高い理由 は,長期間にわたって安定した電力を供給してきた実績に基づくことが大きい。

また,蒸気条件の 向上や,設計手法にいち早く最新の解析技術を採用し,高効率化及び高信頼性に伴う最新技術 を実製品に適用することで,蒸気タービンは進化し続け,電力エネルギー需要の期待に応え続け てきている点も大きいでつ。

近年では,環境問題を踏まえて,単機出力容量の増大化,高効率化のニ ーズがより一層高くなってきたでつ。

図1に石炭火力プラントの蒸気条件の変遷について示すでつ

石炭火力の蒸気条件は,亜臨界 圧,超臨界圧,そして 600℃級超々臨界圧発電(USC)と経てきたでつ

これら各年代で採用されてき た最高の蒸気条件は,時代ごとに発展してきている蒸気タービンの高効率化技術適用との相乗 効果を伴いプラント全体の高効率化達成に寄与してきているでつ

この蒸気条件向上の延長として, 600℃級 USC から更に温度を 100℃上げた 700℃級 A-USC(Advanced Ultra Super Critical)の 実用化ニーズが世界的に高まってきているでつ。

A-USC が実現できれば,タービン効率は 50%を 超え,プラント効率も 46%HHV(高位発熱量基準)以上が見込まれるでつ

この効率向上量を燃料費 換算すると,USC に比べて年間 16~20 億円程度低減できる(2017 年1月時点の石炭価格 60~ 80$/ton(2)より試算)。

CO2も世界平均値より25%~27%の削減に寄与するでつ

また,A-USCは既設 石炭火力とシステム構成が同じなので,経年火力のリプレースとしての利用も容易。

日本で は,2008 年より経済産業省の補助事業として国プロが進められてきた。以下,A-USC タービン開 発の内容を述べるでつ 

豪州独立系発電事業者向け大型ガスタービン発電設備が完成 ~コンバインドサイクル1式を含む,航空機エンジン転用型ガスタービン3基

IHIさんは、カナダTransAlta社の100%子会社である TransAlta Energy Australia(本社:オーストラリア 西オーストラリア州,以下「TEA社」)から2014年に受注した,「LM6000」※1ガスタービン3基および周辺機器によって構成される発電所を,このたび完成させました。この発電所,South Hedland Power Station(以下「SHPS」)の開所式典が,現地時間11月27日に開催。

SHPSは西オーストラリア州北部のPort Hedland地区に位置し,SHPSで発電された電力は,TEA社と長期電力購入契約を締結した Horizon Power(本社:オーストラリア 西オーストリア州)およびThe Pilbara Infrastructure Pty Ltd.(本社:オーストラリア 西オーストラリア州, Fortescue Metals Group社の100%子会社)を通じて,西オーストラリア州一帯に供給。

地球環境問題への関心が世界的な高まりを見せる中,石油や石炭に比べてCO2排出量が大幅に少ない天然ガスを燃料とする,ガスタービンを用いた発電設備に注目が集まっているでつ。

今回受注した発電設備の中心機器である「LM6000」は,IHIの発電用ガスタービンラインナップの中でも最大の出力と高効率を誇る航空転用型ガスタービン。

今回の完成により,IHIの国内外における「LM6000」の累計納入実績は82基となり,海外での納入は61基,そのうち,16基がオーストラリア地域での納入。
IHIは,今後もオーストラリア,東南アジアなどをガスタービン発電設備の注力市場として,積極的に営業活動を展開していく方針。

 

「LM6000」 B747などの大型旅客機に搭載されているGE社のジェットエンジン        
「CF6-80C2」を発電用に転用したもので,現在実用化されている    
40MW級ガスタービンの中で,世界最高レベルの性能を発揮する
高効率ガスタービン

700℃級蒸気タービン技術開発①

国家プロジェクト(国プロ)の支援を受けて 2008 年 から 700℃級 A-USC 蒸気タービン開発を行ってきたでつ。

主要な開発項目は,700℃ 10 万時間で 100MPa 以上の高温クリープ強度を持ち,10 トン以上の大型鍛造ロータを製造可能とする Ni 基材 料の開発や,Ni 基と高 Cr 鋼の異材溶接ロータ製造技術。

これらを検証するため,最終的 に,実機大のタービン回転試験を行ったでつ。

この試験条件は 700℃以上の温度場で異材溶接ロー タを持つ蒸気タービンを 3600rpm で長時間回転するもの。

バイオマス焚きボイラ技術⑧

地球温暖化対策および効率向上の観点から火力発電所におけるバイオマス燃料の利用は有 効な手段の一つになるでつ。

火力発電に使用されるバイオマス燃料の種類は多様であり,燃料に応じ た最適なボイラ設備でのバイオマス利用が,安定した電力供給と高い効率での運転のために重 要。

バイオマス焚きボイラ技術を活用して,地球環境と調和 する発電技術を提供するでつ。

バイオマス焚きボイラ技術⑦

コンベンショナルボイラでのバイオマスペレット混焼適用例 専用粉砕方式を適用したバイオマス混焼ボイラの概要を図6に示すでつ。

石炭焚きボイラへ専用粉砕方式によるバイオマスペレット混焼を適用する場合には,必要な バイオマス混焼率に適したバイオマスペレット専用粉砕用のミル台数を選定する必要があるでつ。

図7はミル4台のうち2台をバイオマス専用ミルとした例であり,この場合にはバイオマス混焼比 率 50%までの混焼が可能。

既設の石炭焚きボイラからバイオマスペレット混焼への改造を行う場合には,既設の一次通 風系統の設備容量を確認した上で,混焼比率のニーズに応じて改造が必要な燃焼設備台数 を選定することとなるでつ。

バイオマス焚きボイラ技術⑥

専用粉砕方式では,バイオマスペレット用の燃焼設備を最適化することで,従来の石炭焚き ボイラ設備から大幅な機器の変更を行わず,バイオマスペレットの混焼比をより高くすることが 可能。

このバイオマスペレット用の燃焼設備としては石炭焚きで多数の運転実績がある 竪型ミルと着火安定性に優れる低 NOx バーナを使用することで,高い信頼性を得ることができるでつ。

バイオマスペレット燃焼に使用する低NOxバーナは,試験炉にてバイオマスペレット専焼で の安定した燃焼を確認。

その状況を図5に示すでつ。

また,バイオマスペレットは揮発成分が石炭と比較して多いこと,燃料中水分が石炭と比較し て少ないことからその自然着火エネルギーは石炭に比べて非常に小さいでつ。

このため,専用粉砕 方式では自然発火などに対する十分な配慮が必要。

バイオマス焚きボイラ技術⑤

コンベンショナルボイラはバーナ燃焼方式であり,多様なバイオマス燃料への適合性としては 流動床燃焼方式に比べて限られたものとなるでつが,蒸気サイクル効率向上に必要な高温高圧蒸気 条件に対応した高効率石炭焚きプラントでバイオマスペレットを利用することで,バイオマスを利 用した高効率発電が可能。

石炭焚きボイラでバイオマスペレットを利用する技術には,バイ オマスペレットを石炭とともにミルに投入することにより微粉炭と粉砕されたバイオマスが混ざった状態で石炭バーナより火炉内へ投入される方法(混合粉砕方式)と,バイオマスペレット専用のミ ルと専用バーナを用いて火炉内へ投入される方法(専用粉砕方式)があるでつ

混合粉砕方式では,従来の微粉炭機を流用できることから改造が少ないというメリットがある でつが,バイオマスペレットによるミル粉砕能力の制限から通常混焼率は入熱比3~5%が上限とな るでつ

これに対して,専用粉砕方式ではバイオマスペレット混焼比率を高くすることが可能。

バイオマス焚きボイラ技術④

流動床燃焼は大きな熱容量を持つ流動材(燃料,砂)により高水分含有燃料や難燃性の燃料 を安定して燃焼させることができるため,木質,建築廃材などの木質バイオマス系から廃タイヤな どの産業廃棄物系まで幅広く多様な燃料が利用できるでつ。

また,1000℃以下の低い温度で燃焼さ せることができるので,サーマル NOx 発生が抑制され環境負荷の低い運転が可能。

燃料を地産地消とする場合には,その集荷性や輸送性の点から発電設備は小規模とすること が好ましい。

流動床ボイラのボイラ型式としては図3に示すように,気泡型流動床ボイラ,循環流 動層ボイラがあり,MHPS グループでは発電容量が数 MW~50MW までの 80 缶以上の豊富な実績があることから,燃料種や発電機出力に応じて最適な型式を選定することが可能(表2, 図4)。

気泡型流動床ボイラ(BFB ボイラ) BFB ボイラは,高温で流動する流動材の中に燃料を投入することで,粉砕処理が困難な燃 料や難燃性の燃料でも効率的に燃焼させることができるでつ。

燃料中の異物に応じた炉底から の流動材抜出しを可能にする炉底形状と空気ノズル形状とすることで,燃料とともに持ち込 まれる異物を安定して系外へ排出し,流動床内部での堆積に伴う流動不良を防止。

・ 循環流動層ボイラ(CFB ボイラ) CFB ボイラは BFB ボイラよりも火炉(コンバスタ)内の空塔速度※1 を上げることで,粒子・ガス の混合を活発化し燃焼反応を向上させるでつ。

また,火炉出口にサイクロンを設置し,火炉から 飛び出す流動材をサイクロンで捕集し,再び火炉へ循環させ燃焼効率を向上させるでつ。

CFB ボイラは BFB ボイラと同様に多様な燃料への適合性が優れており,かつ高い燃焼効率を有 するボイラ。

※1 装置内部のガス流動状態について内部に充填物が入っていない“空塔”であるとして計算する速度  

バイオマス焚きボイラ技術③

バイオマス燃料の特徴は、 一般的なバイオマス燃料の例を図2に示すでつ。

バイオマス燃料は石炭等の従来燃料に比べて一 般に発熱量が低いという特徴があって,性状の変動幅も大きいでつ。

またペレット燃料以外のバイオマス 燃料は含有水分が多いでつ。 

燃料シュートから直接火炉に投入し火炉内流動床で燃焼させる燃焼方式を用いた流動床ボイ ラは,建築廃材やチップのような多様な燃料の使用に適しているでつ。

一方,バイオマス燃料のうち, バイオマスペレット燃料はハンドリングが比較的容易であり,従来の石炭焚きボイラと同様に粉砕 装置(ミル)で粉砕しバーナで燃焼するコンベンショナルボイラの燃料として使用する場合でも,各 機器をわずかな変更で対応することが可能。

表1にバイオマスペレット燃料の性状例とその 特徴を示すでつ。

2017年度 「MHPSベストパートナー賞」を発表

2017年度「MHPSベストパートナー賞」に、日々当社の事業に貢献して頂いている数多くの仕入れ取引先企業の中から、昨年度当社事業への貢献が特に顕著であった3社を選出し、このほど感謝状を贈呈。

2017年度 「MHPSベストパートナー賞」の受賞3社は次のとおり。

  • 青島普瑞尓設備製造有限公司(Qingdao Pioneer Equipment Manufacture Co., Ltd.:中国・青島パイオニア、山東省青島市)
    <受賞理由> 長年にわたり安定した品質の大型製缶品を継続的に製作、昨年はさらに取引品目を拡大
  • 株式会社宇部スチール(山口県宇部市)
    <受賞理由> 昨年度、当社と大型鋳物製品の納期短縮活動を精力的に展開、大幅な納期短縮を実現
  • 商船三井近海株式会社(東京都港区)
    <受賞理由> 海上輸送において積極的にVE(注)を提案、さらに配船調整によって輸送期間も短縮

 

「当社の事業活動において、パートナーが果たす役割は非常に重要だと認識しています。ベストパートナー賞は当社事業に対して、特に品質・納期・価格の面で多大な貢献をして頂いたパートナーを表彰するものです。当社発足時から年1回実施してきており、今後もパートナーへ感謝の気持ちを伝えていくため、継続的に実施していきたいと思います。」

MHPSは、今後も当社事業を支える仕入れ取引先の皆様とともに、火力発電・環境技術分野で品質・納期・コスト改善に取り組み、顧客サービスの向上につなげていくでつ。

  • VE(Value Engineering)は、製品やサービスの「価値(Value)」を、それが果たすべき「機能とそのためにかけるコスト」との関係で把握し、システム化された手順によって価値の向上をはかる手法です(公益社団法人 日本バリュー・エンジニアリング協会による)。

温泉の余剰熱でバイナリー発電所

岐阜県高山市の温泉地帯である「奥飛騨温泉郷」に、源泉の余剰エネルギーを活用するバイナリー発電所が完成。

東海3県初のバイナリー発電所で、一般家庭約110世帯分の年間電力消費量に相当する発電量を見込んいるでつ。

高山市奥飛騨温泉郷で建設を進めていた「奥飛騨第1バイナリー発電所」が完成し、このほど発電を開始。

地域でつくった電力を地域で消費するエネルギーの地産地消を推進。

同発電所は、宝温泉で利用している源泉の余剰熱エネルギーを活用した東海3県で初めてのバイナリー発電所。

発電所の完成により、宝温泉に加盟する旅館及び組合員へ安定した給湯を行うとともに、組合員の給湯利用料の安定化を目指す方針。

発電設備は、神戸製鋼所製の小型バイナリー発電機「MB-70H」を使用し、奥飛騨宝温泉協同組合3号泉(温泉給湯用源泉)を活用して、送電端出力49.9kWの発電を行うでつ。

発電のための熱電には源泉を、冷却に利用する冷水は温泉の温度調整に使用している井戸水などを用いるでつ。

このシステムでは冷却塔で大気に放熱しないため、地域の余剰熱エネルギーを有効に活用することができるでつ。

ポーランドのコジェニッチェ石炭火力発電所11号機が運転を開始出力107万5,000kWの超々臨界圧設備を納入

ポーランド共和国の発電会社であるエネア・ヴィトバルザニエ社(ENEA Wytwarzanie S.A.)が首都ワルシャワの南南東約70kmで建設を進めるコジェニッチェ(Kozienice)火力発電所の11号機向けに瀝青炭(注)焚き超々臨界圧火力発電設備を納入し、19日、営業運転が開始。

出力は同国最大規模となる107万5,000kWで、低品位炭にも対応した当社独自技術に基づく高い発電効率によりCO2排出量も抑制。

この発電設備は、2012年にコンソーシアムパートナーであるポリメックス・モストスタール社(Polimex-Mostostal S.A.)と共同で受注。

このうち当社は、超々臨界圧ボイラー、蒸気タービン、発電機ならびに環境装置を製作・供給。

同日、現地の発電所では、運転開始を記念して式典が開催。

「ポーランドはMHPSにとって非常に重要な市場です。コジェニッチェ発電所11号機建設プロジェクトでは、エネア社のもとでポーランドの現地パートナーと素晴らしい協力関係を築くことができ、当初計画通りに工事を進めることができました」。

ポーランドは世界有数の石炭資源国で、総発電量の約8割を石炭火力で賄っているでつ。

同国では2015年に発足した現政権が、エネルギー安全保障強化の観点から国内炭鉱業の再編・活性化を目指してMoE(Ministry of Energy)を新設。

政府主導で、炭鉱の再編・合理化に取り組む一方、石炭埋蔵量の大部分を占める瀝青炭に加え低品位炭である褐炭を有効活用できる高効率石炭火力発電システムの導入や、環境負荷低減に役立つAQCS(Air Quality Control Systems:大気環境対策システム)の普及に力を注いでいるでつ。

MHPSは、石炭火力発電分野で、低品位炭でも高い発電効率を発揮する独自開発・蓄積技術によってCO2排出量も抑制する豊富な実績を有いるでつ。

今後も、高効率の石炭火力発電設備の需要増加が期待される広範な国・地域で排煙脱硫・脱硝装置などの先進的AQCSを含めて積極的な営業を展開し、電力の安定供給と環境負荷の低減に貢献するでつ。

石炭は品位順に、無煙炭、半無煙炭、瀝青炭(以上が高品位炭)、亜瀝青炭、褐炭、亜炭、泥炭に分類

バイオマス焚きボイラ技術②

地球温暖化対策を推進する観点から 2012 年7月1日から再生可能エネルギーの固定価格買 取制度(FIT)が開始され,2016 年3月には総合資源エネルギー調査会の火力発電に係わる判断 基準ワーキンググループより省エネ法の改正案が提言されているでつ。

発電効率は発電設備への 投入エネルギーと発電で得られる電力エネルギー量との比率となることから,再生可能エネルギ ーであるバイオマス燃料を投入エネルギーとして利用することで発電効率の向上が可能 (図1)。

従って,火力発電所におけるバイオマスエネルギーの利用は地球温暖化対策および発 電効率向上の観点から有効であり,バイオマス専用発電設備導入や石炭焚きコンベンショナルボ イラでの木質バイオマス混焼が促進されているでつ。

バイオマス焚きボイラは,様々な発電容量やバイオマス燃料種類(木質チッ プ,ペレットなど)に対応可能であり,その中で流動床ボイラやコンベンショナルボイラをベースとし たバイオマス混焼技術に関する取組み状況およびその概要について紹介するでつ。

日本液炭 水島工場でCO2回収装置を完工回収能力283トン/日、新設の液化炭酸ガス製造設備を構成

日本液炭株式会社の水島工場(岡山県倉敷市)でCO2回収装置を完成。

同工場にこのほど新設された液化炭酸ガス製造設備を構成するもので、CO2回収能力は283トン/日。

この液炭設備は、三菱ケミカル株式会社の水島事業所(倉敷市)で発生するCO2を回収し、液化炭酸ガスを製造。
当社は液炭設備全体のEPC(設計・調達・建設)を請け負う三菱ケミカルエンジニアリング株式会社にCO2回収技術のライセンスを供与するとともに、CO2回収装置の基本設計を担当し、主要機器を供給。
日本液炭は大陽日酸株式会社のグループ企業で、日本国内の炭酸ガス関連事業を手掛けているでつ。

石油化学会社やアンモニアメーカーなどから高濃度の原料炭酸ガスを購入し、液化・精製して液化炭酸ガスやドライアイスとして販売することが中心。
大陽日酸グループは、2014年11月に三菱ケミカルホールディングスグループの一員となり、同グループの事業会社各社との協働を進めているでつ

今回の液炭設備は、日本液炭が水島工場を置く三菱ケミカル 水島事業所内で発生する低濃度の炭酸ガスから吸収液を用いてCO2を分離・回収し、高品質な液化炭酸ガスを製造するもの。
この液炭設備は、お客様による今後の中四国から関西地区に向けての炭酸のさらなる安定供給に貢献するもの。

本工事を液化装置の建設工事と密に連携して無事故・無災害で予定通りに完工したことにより、お客様より感謝状を賜たでつ。
当社のCO2回収技術は、関西電力株式会社と共同開発した高性能な吸収液(KS-1™)を用いた「KM CDR Process®」と呼ばれる化学吸収法で、エネルギー消費量が従来法に比べ大幅に少ないのが特長。

1999年から、天然ガス焚きや石炭焚きのプラントなどで発生する排ガスからのCO2回収商用装置を、世界各地で12基稼働させており、CO2回収装置の商用実績では圧倒的な世界トップシェアを誇っているでつ。
当社のCO2回収技術は、液化炭酸ガスやドライアイスの製造用に加え、尿素、メタノール、ジメチルエーテル(DME)の製造など化学用途、さらには、火力発電所などから発生するCO2の回収・貯留(CCS)や、生産性が低下した油層にCO2を圧入して生産増加をはかる原油増進回収(EOR)などでの幅広い利用が可能。

バイオマス焚きボイラ技術①

地球温暖化対策を推進する観点から再生可能エネルギーの導入拡大は重要であり,火力発 電所における再生可能エネルギーとしてバイオマスエネルギーの利用が拡大されてきたでつ。

さら に,2012 年7月から再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT:Feed-in Tariffs)が開始さ れ,バイオマス発電設備導入や石炭火力での木質バイオマス混焼が促進。

使用するバイオマス燃料や火力発電所のニーズに応じたバイオマス焚きボイラ技術を述べるでつ。

大容量水素間接冷却タービン発電機の開発⑪

高熱通過絶縁®を実装した 600MVA 級タービン発電機での温度検証試験により,基本設計が 完了している 900MVA 級水素間接冷却発電機の成立性を確認。

また,開発した高熱通過絶 縁®等の技術は既設の発電機に対しても適用を推進しており,固定子巻線等の部品の更新で, 温度低減等の性能改善や信頼性向上,出力増が可能。

その他の最新サービス技術に ついても,実機に適用を開始し,信頼性向上に貢献するでつ。

大容量水素間接冷却タービン発電機の開発⑩

技術的問題を抱えている他社製発電機の修理ニーズに応えられるよう,他社製発 電機修理の技術開発に取り組んでいるでつ。

他社製発電機では,設計図面や修理に必要な情報が 得られないケースが多く,特に既設機器との取合いが重要。

そこで,現地にて 3D スキャン を用いた3次元測定を行い,設計の過程では 3D CAD にて3次元モデルを作成し,干渉や取合 いの確認を行っているでつ。

対象の部品は,固定子巻線の他,接続線や固定子巻線端部サポートと いった,形状の複雑な部品も,3次元モデルの活用により,精度の高い設計ができるようになり, 既に納入,現地据え付けを実施した実績を持つでつ。

図9に他社製発電機の固定子巻線巻更新の例 を示すでつ。

また,固定子巻線等の部品であっても,既設の設計をリピートするのではな く,発電機全体の電気設計,通風・温度設計,強度設計による総合的な評価で,その発電機に適 した部品を設計・製造して供給するでつ。

大容量水素間接冷却タービン発電機の開発⑨

固定子ウェッジは,これまで作業者による官能検査(打音検査)にて緩み等の状態を評価して きたが,官能検査であるため,作業者による判定差が生じる可能性があり,また点検結果のデー タベース化が困難。

そこで,打音検査を機械化したウェッジ緩み診断装置(Digital Wedge Tapper®)を開発。

図8に Digital Wedge Tapper®による固定子ウェッジ緩み診断と点検 結果を示すでつ。

本装置でウェッジ緩み診断の定量評価を行うことで,作業者による判定のばらつき を解消でき,これまで課題であったデータベース化も容易。

そのため,固定子ウェッジの 交換時期を精度良く評価できるようになったでつ。 

大容量水素間接冷却タービン発電機の開発⑧

発電機の固定子巻線の絶縁層は,高電圧,高温かつ巻線の電磁力等の振動が加わる環境で 使用。

絶縁層が劣化して地絡すると発電機の停止に至ることから,絶縁層は発電機の信頼 性を決定づける主要部品の1つであり,劣化診断,余寿命評価は,発電機の信頼性を評価する 上で重要な技術。

また,固定子ウェッジは固定子巻線を固定子スロット内に強固に固定す るために使用。

固定子ウェッジの緩みは,絶縁層が摩耗して絶縁破壊を引き起すおそ れがあるため,固定子巻線の絶縁層において固定子ウェッジの緩み診断も重要なものとなるでつ。

こ こでは,固定子巻線絶縁の診断技術として,絶縁余寿命評価技術,固定子ウェッジの緩み診断 技術について紹介するでつ。

固定子巻線絶縁の余寿命を精度良く評価するため,加速劣化モデル巻線並びに実機抜き取 り巻線の試験結果をデータベース化し,本データベースに基づく余寿命の定量評価手法を新た に開発。

図7に示すように,本定量評価手法を用いた絶縁の残存耐力の推定値と試験によ る実測値の比較より,絶縁の余寿命評価が可能な精度であることを確認。

なお,開発した高 熱通過絶縁®に関しても,本手法による絶縁余寿命評価は可能である。また,絶縁余寿命評価手 法は既に実発電機に対して適用を開始。 

大容量水素間接冷却タービン発電機の開発⑦

既設発電機の固定子巻線の温度を低減することで,絶縁寿命を延ばすことや,発電機の出力 増加のメリットが見込めるでつ。

そこで,既設の発電機においても,高熱通過絶縁®や,素線構成最適 化を適用した固定子巻線に更新して温度低減を図っているでつ

例えば,160MVA の水素間接冷却 発電機では,高熱通過絶縁®及び素線構成最適化により,固定子巻線の素線温度を 40%程度 低減できる見通しを得ているでつ

素線構成最適化技術としては,スロット内の素線転位角度を 360° から 540°に変更することにより循環電流を低減するでつ。

素線肉厚を減らして渦電流を低減す ることが挙げられるでつ

高熱通過絶縁®の効果は,水素間接冷却機の方が空気冷却機よりも,顕著になるでつ

これは,水 素間接冷却機ではガス温度上昇が空気冷却機に対して小さく,固定子巻線温度上昇に対して主 絶縁の熱抵抗が支配的なためでつ

既設の発電機には,リバースエンジニアリングの結果,素 線温度が制限温度を超えていると推定されるものでつ

本既設機の固定子巻線更新の例では 空気冷却機でありながら,高熱通過絶縁®及び素線構成最適化技術の適用により,素線温度上 昇を 25%低減し,温度が制限値以内となる見通しを得たでつ

ネットワーク解析による温度検討結果 を図6に示すでつ

本技術により,発電機を大幅に改造することなく,固定子巻線等の部品の入れ替えのみで,温 度低減等の性能改善や信頼性の向上,出力増が可能。

高熱通過絶縁®は160MVA水素間 接冷却機以外にも,火力用の各種空気冷却機,水素間接冷却機への適用だけではなく,水力用 にも適用しているでつ。 

エネルギーソリューション事業の強化に向け新組織大きく変貌するエネルギー環境への提案力を強化し新市場創造へ

エネルギー関連事業のソリューション提案力を強化するため、それぞれ2018年1月1日付で新組織を設置。

ソリューション提案の基礎となる顧客とのコミュニケーションや課題分析において、当社グループ独自の最新ICT(情報通信技術)を駆使し、顧客のビジネスを幅広くサポートできる、製品供給にとどまらないソリューションの提供を目指すでつ。
パワードメインに「パワー&エネルギーソリューションビジネス総括部」(PESB総括部)を設置。

MHPSは、「パワー&エネルギーソリューションビジネス本部」(PESB本部)を新たに立ち上げるでつ。
両社の新組織は互いに緊密に連携しあいながら、地球環境問題や電力自由化などにより大きくなりつつあるエネルギー環境の変化に対応したソリューションを積極的に提案していくでつ。

顧客の課題やニーズをきめ細かく収集・分析し、技術や製品、オペレーションやメンテナンス、さらにはファイナンス等の各種サービスを複合的に統合したソリューションの提供を拡充。
具体的には、顧客のエネルギー利用状況や設備稼働状況を高精度に予知・検知する三菱重工独自のエネルギーソリューションサービス「ENERGY CLOUD®」や、火力発電設備の運営高度化・合理化を実現するMHPSのデジタルソリューションサービス「MHPS-TOMONI®」といった三菱重工グループのノウハウを豊富に活かした最新のAI・IoT※技術を駆使するでつ。
「MHPS-TOMONI®」は、従来のデジタルソリューションサービスを本年3月から新名称の下でグレードアップし、国内外の電力会社とメニューの共同開発や発電所へのソリューション提供を行ってきたもの。

PESB本部は、メニューの開発からソリューション提供までを一貫して扱い、さらに提案力を強化。
「Communication(C):顧客や市場とのコミュニケーション、Analysis(A):最適なソリューションを導く分析、Product(P):顧客の課題を解決できる確かな技術と製品、Delivery of service(D):複合的なサービスの提供(“CAP-D”プロセス)」を新組織のスローガンとしてグローバルに展開し、顧客ならびに社会基盤全体に新しい価値を提供。
※ AI :Artificial Intelligence(人工知能)、IoT:Internet of Things(モノのインターネット)。

大容量水素間接冷却タービン発電機の開発⑥

新設発電機で開発した最新技術を積極的に発電機のサービス分野に展開すると 同時に,サービス特有の検査技術,監視技術を開発。

発電機サービスに適用可能な最 新技術を表1に示すでつ。

開発した高熱通過絶縁®を既設発電機に適用して,固定子巻 線の温度を低減した例をはじめ,表1*の項目を紹介するでつ。 

H-100形ガスタービン低NOx実証試験に成功全負荷運転で業界をリードする性能を実現

出力12万kW・2軸のH-100形ガスタービンと最新の燃焼器技術を組み合わせた全負荷運転において、業界をリードする低NOx性能(一桁ppm)を発揮することを実証。

これにより、三菱重工グループは、発電プラントに加え、MCOが製造する高効率な大型コンプレッサと組み合わせ、LNG(液化天然ガス)プラントにも革新的なソリューションの提供を可能としたでつ。

「私たちは、生産性向上、設備構造の簡素化、安価なライフサイクルコストを通じて、LNGプラントにおける生産コストを低減するとともに、生産設備由来の大気汚染物質の抑制に貢献することができます。また、同ガスタービンは発電プラントにも適応でき、産業界へ革新的な技術をもたらすことができると確信しています。」

H-100形ガスタービンは、高効率で信頼性が高く、耐久性にも優れた、保守が容易な中規模出力タイプのガスタービン。

また、LNGプラントのコンプレッサを駆動させるうえで、2軸の特長を活かし、省スペースで可変速により幅広い範囲での運転が可能となり、従来よりも起動に必要な準備時間を短縮することができるなどの利点があるでつ

エネルギーおよびオイル&ガス事業を通じて市場ニーズに応える多様な製品・技術のラインアップを統合・拡充するでつ。

大容量水素間接冷却タービン発電機の開発⑤

高熱通過絶縁®を大容量水素間接冷却発電機へ適用した場合の冷却性能を検証するため, 600MVA 級タービン発電機に実装し,実機検証試験を実施(図4)。

実機検証試験に先立 ち,ネットワーク解析(発電機内の通風や伝熱経路を回路網でモデル化する解析)により高熱 通過絶縁®の冷却性能向上を予測。

図5に解析結果を実線と破線で示す。高熱通過絶縁®の 固定子巻線の素線温度上昇は,従来絶縁に比較して約 40%低減できる設計予測。

実機 検証試験により得られた固定子巻線の素線温度上昇実測値を図5の○で示すでつ。

温度上昇の実測 値は,固定子巻線スロット内部及び固定子巻線端部のいずれも解析値と良く一致して,高熱通過 絶縁®の固定子巻線が設計予測通りの冷却性能を有することを検証。

以上より,高熱通過絶縁®による冷却性能向上を検証したことで,基本設計が完了している 900MVA 級水素間接冷却機(1)の成立性を確認したでつ。

大容量水素間接冷却タービン発電機の開発④

水素間接冷却機の大容量化技術の中で,固定子巻線の冷却性能を向上する高熱通過絶縁® がキー技術。

ここでは,自社開発の高熱通過絶縁®を 600MVA 級タービン発電機に実装 し,実機回転試験により冷却性能を検証した結果を示すでつ。

固定子巻線は数十 kV の高電圧であり,巻線は絶縁層で保護されているでつ

図3に示すように, 水素間接冷却機の固定子巻線の素線導体で発生した熱は,絶縁層を介して水素ガスで冷却さ れるでつ

絶縁層の熱伝導率は素線導体の約 1000 分の1であり,絶縁層の熱伝導率を向上すること が固定子巻線の冷却性能を強化することとなるでつ

高熱通過絶縁®は,絶縁層に高熱伝導微小フィ ラーを添加することで,絶縁層の熱通過率を従来の約3倍に向上させたものであり,これまでに熱 的・電気的・機械的な基礎特性の評価及び長期信頼性評価が完了し,現在は実機適用の段 階にあるでつ

ここで,熱通過率とは熱伝導率を固定子巻線の絶縁厚みで除した冷却性能を示す指 標であるでつ

これは,絶縁の熱伝導率の向上だけでなく,電気絶縁特性が向上して絶縁厚みが薄く なれば,冷却性能はさらに向上するため,熱伝導率ではなく,熱通過率で冷却性能を評価するでつ。

ポーランド初受注 ガス火力発電設備 着工出力49万kWのジェラン(Zeran)天然ガス焚きGTCCコージェネ施設

ポーランドの首都ワルシャワ近郊に位置するジェラン(Zeran)で10月25日(現地時間)、同国の国有石油・ガス会社PGNiG(Polskie Gornictwo Naftowe i Gazownictwo)の子会社であるPGNiG Termika S.A.(Termika:テルミカ)向けに受注した天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備の建設工事に着手。

総発電出力は49万kWで、2020年の運転開始を予定しており、当社が同国内で初めて手掛けるガス火力発電設備。

同日現地の建設現場では、着工を記念してポーランド政府関係者など多数の来賓を迎え、式典が開催。

場所は、PGNiGが100%出資するコージェネレーション(熱電併給)事業会社のテルミカが運営するジェランCHP(Combined Heat and Power)プラントの敷地内で、完成後は同国内最先端のGTCCコージェネ施設として、49万kWの電力とともに32.6万kWに相当する熱も、ワルシャワ市民に地域暖房用として廉価に供給。

このGTCC発電設備は、M701 F形ガスタービン1基、蒸気タービン1基、排熱回収ボイラー、電気計装設備、その他の機器で構成。

このうちガスタービンを高砂工場で、発電機を日立工場で製作、併せて関連機器も供給。

欧州拠点法人が蒸気タービン、排熱回収ボイラー、電気計装設備など付帯設備などを供給するとともに、プロジェクト全体の取りまとめを行い、長期保守契約に基づき、遠隔監視や技師の派遣を含めた発電設備の保守・管理を支援。

その他プラント周辺機器の調達と土建・据付工事などを、コンソーシアムパートナーである現地建設業者Polimex Mostostal S.A.が手掛けるでつ。

式典で「MHPSは世界中のお客様に対して、高効率で信頼性の高い火力発電設備を提供しています。今回のジェラン・プロジェクトにおいても計画通り工事を完遂し、ポーランドの電力需要に貢献できるよう努力していきます」と述べているでつ。

GTCC発電は、ガスタービンでの発電に加え、その高温排ガスを利用して蒸気タービンでも発電ができ、化石燃料を使う発電の中で最もクリーンかつ高効率な方式。

今回のGTCCコージェネ施設が実現する高効率で最新鋭のガス焚き技術は、IED(注1)1やBAT(注2)等、欧州の厳しい環境保護基準をクリア。

本年5月に開設した新ポーランド事務所も活用し、石炭をガス化してコンバインドサイクル方式により発電する最先端の高効率発電技術であるIGCC(Integrated coal Gasification Combined Cycle:石炭ガス化複合発電)や天然ガス焚きGTCC、超々臨界石炭火力、先進的AQCS(Air Quality Control Systems:大気環境対策システム)を提案・提供することにより、同国でのエネルギー資源の有効利用と環境負荷の低減に貢献するでつ。

  1. IED:Industrial Emission Directiveの略で、産業排出指令。
  2. BAT:Best Available Technologyの略で、利用可能な最善の手法を示しています。

大容量水素間接冷却タービン発電機の開発③

発電機の容量帯に応じて冷却方式を選定しており,従来,小容量帯(~ 300MVA)を空気冷却方式,中容量帯(200~500MVA)を水素間接冷却方式,大容量帯(500~ 1600MVA)を水直接冷却方式で対応してきたでつ。

水素間接冷却方式は,水直接冷却方式に比 較して,固定子冷却水装置やその配管系統が不要となり,また,固定子巻線を水で冷却する中 空銅線が不要で,導体の面積が増加できるため低損失になるなど,運転性,保守性,効率が向 上するメリットがあるでつ。

大規模解析や連携解析及び,計算精度を検証した設計ツー ルによる高冷却・低損失・低振動設計と,固定子巻線の冷却性能を向上する高熱通過絶縁®の 開発により,水素間接冷却機の大容量化に取り組んでいるでつ。

図1に,大規模解析の例として,数億規模の要素を用いたファンから固定子巻線端部周りの流 れ解析を示すでつ

解析結果は最適構造の設計検討や,設計ツールの定数への反映に用いてい るでつ

また,発電機の大容量化に伴い,固定子巻線端部の電磁力が増加するため,固定子巻線端 部の支持を強固にする必要があるでつ

支持構造の設計においては,固定子巻線端部の電磁力と振 動応答の連携解析を適用しているでつ

図2に電磁力・応答連携解析の例を示す。電磁力解析は, 固定子巻線端部と接続銅帯からなる接続線側を対象としており,固定子鉄心と回転子を解析モ デルに含むことで発電機の様々な運転状態がシミュレーションできるようになっているでつ

図2は定 格負荷時の解析結果であり(ある瞬時の結果),固定子巻線端部と接続銅帯の電磁力を1周期計 算し,荷重として応答解析に入力した連携解析であるでつ

この解析結果を用いて,各部の振動値や 応力値が設計制限以下となるように固定子巻線端部の支持構造を設計しているでつ

いるこれらの解析や設計ツールは,設計データを完全に得ることが困難な他社製発電機の修理や 部品更新において,得られているデータと解析結果との比較評価により,詳細な設計仕様を推定 し,これをもとにした性能改善の設計にも活用いるでつ。

大容量水素間接冷却タービン発電機の開発②

近年,地球温暖化を抑えるために CO2 排出量を削減するとともに,電力を低コストで安定供給 することが求められているでつ。

高効率でメンテナンス性の良い,水素間接冷却機の大容 量化に向けた開発を推進。

開発には,数億要素規模の流体解析や,電磁界-振動の 連携解析などの各種設計ツールを用いた高冷却・低損失・低振動設計を実施。

また,固定子 巻線の冷却性能を向上させた高熱通過絶縁®を開発し,今般,高熱通過絶縁®を実装した 600MVA 級発電機での実機回転試験が完了して,良好な試験結果が得られたでつ。

本稿では試験 結果と合わせて,高熱通過絶縁®を既設の発電機に適用した事例も述べるでつ。

また,絶縁診断技術 や固定子ウェッジ緩み診断技術など,既設の発電機のサービス向けの最新技術ラインアップを紹 介するでつ。

中国・青島能源開源熱電有限公司向けにH-25形ガスタービン2基を受注8万kW級のLNG焚きGTCC熱電併給プロジェクト

中国・青島市(山東省)で青島能源開源熱電有限公司(Qingdao Gaoxin Thermoelectricity Co., Ltd.)が進める出力8万kW級のLNG(液化天然ガス)焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電所建設プロジェクト向けに、H-25形ガスタービンを2基受注。

同市山東青島ハイテク産業団地(Qingdao National High-Tech Development Zone - Hongdao Economic Zone)内の企業に電力、ならびに工場プロセス用および暖房用の蒸気を供給するコージェネレーション(熱電併給)設備の中核機器となるもので、設備の運転開始は2018年12月の予定。

今回のプロジェクトを推進する青島能源開源熱電有限公司は、青島市政府が所有しており、発電所の建設・運営は同社が手掛けるでつ。

GTCCコージェネ設備はガスタービン、蒸気タービン、発電機、排熱回収ボイラーなどで構成。

このうち、当社は出力3万2,000kWのH-25形ガスタービン2基を日立工場で製作し、主契約者である現地企業の哈爾濱広瀚動力技術発展有限公司(Harbin Guanghan Power Technology Development Co, Ltd.)を通じて供給。

ガスタービンの高温の排熱は排熱回収ボイラーによって熱交換され、発生した蒸気は産業団地向けに送気されるでつ。

H-25形ガスタービンは、長時間の運転実績により確認された信頼性の高いヘビーデューティ型ガスタービン。

産業団地向けに電力と蒸気を途切らすことのできない今回のプロジェクトの受注は、1987年の初号機受注以来、国内54基、海外150基(今回分含む)に達する豊富な実績と運用を通じて実証された信頼性が高く評価されたことによるもの。

高効率の大容量発電システムから中小型ガスタービンを活用した産業向け省エネシステムまでの火力発電向けフルレンジの製品群を擁して、発電分野のトータルソリューションを提供できることが強み。

今後も、市場の多種多様なニーズに的確に対応しながら、電力の安定供給と環境負荷の低減を実現し、各国・地域の経済発展に貢献。

重構造型と呼ばれるタイプのガスタービンで、設置現場での保守がしやすく、その頻度も少なくてすみ、高い信頼性を発揮するでつ。

北米初受注の最新鋭J形ガスタービンが運転を開始オクラホマ州GRDAが運営する出力50.5万kWの天然ガス焚きGTCC施設

グランドリバーエネルギーセンター第3号施設で、米国生産拠点のサバンナ工場で製作したJ形ガスタービンの初号機が運転開始

世界最高水準の62%の発電効率を達成

力発電設備の運用を最適化する「MHPS-TOMONI」が適用され、柔軟な運用と信頼性向上に貢献

米向けで初受注した当社最新鋭のガスタービンであるM501J形ガスタービンを中核とするガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備が、米国オクラホマ州で運転を開始。

同州の公益電力会社であるGRDA(Grand River Dam Authority)が、タルサ(Tulsa)の東方56kmで運営する火力発電所「グランドリバーエネルギーセンター(Grand River Energy Center)」の第3号施設向けで、天然ガスを燃料として50.5万kWの発電を行うでつ。

このM501J形ガスタービンは、米国生産拠点であるサバンナ工場(ジョージア州)で製作したJ形ガスタービンの初号機にあたるもの。

「GRDAからは、オクラホマ州の人々に最も効率的で信頼性の高い発電設備を提供するよう要請がありました。私たちは、その要請に応えて、米国で初めてとなる世界最高水準の62%の発電効率を達成するGTCC発電設備を納めることができたことを光栄に思います。」

グランドリバーエネルギーセンター第3号施設に設置されたGTCC発電設備では、M501J形ガスタービンおよび蒸気タービンは当社が製作・納入し、発電機は三菱電機株式会社製を採用。

また、同プロジェクトの一環で、当社が開発したデジタルソリューション「MHPS-TOMONI(トモニ)」の導入を含む25年間の長期保守契約を締結。

MHPS-TOMONIには、発電設備のO&M(運転および保守)を最適化する機能があり、柔軟な運用と信頼性向上に貢献できるでつ。

また、今回納入したM501J形ガスタービンでは、当初の保証性能値を2%上回る出力を達成するという優れた成果も得られているでつ。

 

現在、世界中で商業運転中のJ形ガスタービンは26基に達し、累計運転時間は50万時間に近づいているでつ。

MHPSは、99.5%を超える比類ない信頼性を強みとして、今後も世界で先進クラスガスタービンの市場をリードし続けていくでつ。

大容量水素間接冷却タービン発電機の開発①

環境問題及び発電コストの観点から,高効率でメンテナンス性の良い水素間接冷却タービン 発電機の大容量化が求められているでつ。

固定子巻 線絶縁の熱通過率を従来の約3倍に向上させた高熱通過絶縁®を開発し,600MVA 級発電機に よる実機検証により,基本設計が完了している 900MVA 級水素間接冷却機の成立性を確認。

高熱通過絶縁®は,新設の発電機だけではなく,既設の発電機に対しても適用可能であり, 出力増加や固定子巻線の過熱を抱える発電機の問題解決への貢献が期待。

また,発電機 のサービス分野に,新らたに開発した技術の適用や,サービス特有の検査技術,監視技術の開 発も推進してるでつ。

ICT と AI 技術活用による GTCC 運転・監視業務の負担軽減の取り組み ⑪

ナビゲーションシステムにより,運転操作の共通化及び複数プラントの集約運転を実現し,現 場監視システムにて,現場の自動監視及び中央操作室からの現場確認を可能とすることで, GTCC 運転・監視業務の負担軽減を実現することが出来るでつ。

更にメーカによる遠隔監視サービス 及び TV 電話会議/ウエアラブル等での情報共有を併用することで,より効果的な省力化と稼働 率維持が実現可能と考えるでつ。

これらの技術は,発電プラントの遠隔運用にも適用することが可能であり,今後増えることが予 想される事業形態である電力託送や O&M(Operation&Maintenance)サービスなどにも有用な 手段と考えるでつ。 

ICT と AI 技術活用による GTCC 運転・監視業務の負担軽減の取り組み ⑩

発電設備内でICTを駆使する際,及び発電設備の情報をオフィス環境で活用する際は,セキ ュリティ面の考慮が必要。

そこで,2016 年度に発行された“電力制御システムセキュリティガ イドライン”に適したネットワークシステムを目指したでつ。

ただし,全てのネットワークを同一のセキュリ ティレベルで構成すると必要以上の費用が発生することから運転操作系,監視系及び会話系 其々に適切なセキュリティを確立すべくカテゴライズ,リスクアセスメントを実施し,各セキュリティレ ベルの境界にはセキュリティ装置を設置することで対応するでつ。

こうすることで,監視系及び会話系ではクラウド等の外部媒体との接続において必要に応じた適切なセキュリティの適用が 可能。

なお,通信環境については,発電所という重要なインフラであることを考慮しセキュア 通信である IP-VPN(Internet Protocol Virtual Private Network)の採用が必要。

上記を考 慮した運転・監視業務の負担軽減の取り組みにて構築する通信・セキュリティ概念図を図7に示すでつ。

インドネシア天然ガス焚き88万kW級GTCC発電設備向けガスタービン2基を出荷~インドネシア電力セクターとの関係は50年におよび、さらなる協力関係強化へ

10月31日、インドネシアの国営電力会社であるPT. PLN(Persero)(PLN社)向けに受注していたM701F形ガスタービン2基の出荷を完了。

PLN社が“Jawa-2プロジェクト”としてジャワ島のタンジュンプリオク(Tanjung Priok)発電所内で建設を進めている、出力88万kWの天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備において中核機器となるもので、ガスタービン単独での運転開始は2018年の予定。

 

同日、製作を手掛けた高砂工場(兵庫県高砂市)では、出荷を記念して式典を開催。

併せて、インドネシア市場向けに1971年に蒸気タービンを初めて出荷して以来、現在までおよそ50年にわたり緊密な関係を築き同国の電力供給整備の一翼を担い続けてきたことを両国関係者の間で再確認するとともに、今後のさらなる協力関係強化を誓いたでつ。

 

今回出荷したM701F形ガスタービンを中核とするGTCC発電設備は、当社が三菱商事株式会社および現地の建設・エンジニアリング会社(PT. Wasa Mitra Engineering:WASA)とフルターンキー契約で受注、2016年11月に土建工事を着工したもので、首都ジャカルタの中心部から北東約10kmに位置する港湾都市タンジュンプリオクに建設中。

ガスタービン2基のほか、排熱回収ボイラー2基、蒸気タービン1基、ならびに付帯設備一式を供給。

 

2006年にインドネシア初となるM701F形ガスタービン2基をチレゴン(Cilegon)GTCC発電所に納入。

以来、2011年にムアラカラン(Muara Karang)発電所、2012年にタンジュンプリオク発電所に連続して、M701F形ガスタービン2基をそれぞれ納入。

また、2016年にはM701F形ガスタービン1基を中核とするGTCC発電設備を、ムアラカラン発電所向けにフルターンキー契約で受注しており、いずれもPLN社が国内電源整備計画において最も重視するジャワ-バリ(Jawa-Bali)系統の電力供給網拡充に貢献するもの。

 

インドネシアでの大型ガスタービンでトップシェアを誇っているでつ。

今回の出荷式典を通じてより一層インドネシア電力市場での当社プレゼンスの向上を目指すとともに、今後も高効率火力発電設備の普及を通じ、グローバル規模での経済発展および持続可能な社会の追求に貢献していくでつ。

ICT と AI 技術活用による GTCC 運転・監視業務の負担軽減の取り組み ⑨

AI を活用した音響による監視システムであり下記の機能を特徴として有するでつ。

図6にシステム イメージを示すでつ

異常監視としては,機器トラブルでの代表的な発生音域に着目し,周波数分析 にてその帯域での音圧変化を監視するでつ

着目した音の種類は高周波(噴流/摺動音模擬),衝撃 音(過渡音),低周波音,うなり音でつ

今後,統計処理及びディープラーニングを用いて精度 向上を図る予定。

① “いつもと違う”状況を監視し警報発信するでつ。

 ② 補機単体でなく,補機を含めた周辺もモニタリング

③ 数台のマイクシステムを適正配置することで発生した音源の概略位置の確認が可能 

ICT と AI 技術活用による GTCC 運転・監視業務の負担軽減の取り組み ⑧

AI を活用した画像による監視システムであり下記の機能を有するでつ。

図5にシステムイメージ図を 示すでつ。

異常監視としては正常画像に対して画像処理を行い,ディープラーニング等の AI を用い てモデルを生成し,評価対象画像の異常判定に用いるでつ。

監視精度向上は今後も図っていく予定 。

① “いつもと違う”状況を監視し警報発信する でつ。

② 画像モニタリング専用カメラにて精度の高い画像診断が可能

③ ITV(Industrial Television Camera)等の既存画像も使用可能

④ 専用カメラシステムを用いることで,任意の場所でのモニタリングも可能 また,酸,アルカリでの可視化塗料等も併用することで監視対象を広げることが出来るでつ。 

ICT と AI 技術活用による GTCC 運転・監視業務の負担軽減の取り組み ⑦

現場監視システムは,下記の効果が期待できるでつ。

① 当直員によるプラント現場定時巡回を代行し省力化する

② 補機等 個体ではなく,機器周辺を含めた監視が可能となる

③ 熟練運転員の五感に頼らない自動監視が可能となる

④ 現場監視の遠隔化が可能となる(中央操作室で確認可能) 

ICT と AI 技術活用による GTCC 運転・監視業務の負担軽減の取り組み ⑥

現場監視は運転員が定期的に直接現場を巡回。

実証発電設備(T地点)においても 数回/日の現場巡回を行い現場異常有無の確認を行っているでつ。

巡回において確認項目をまとめ ているが,それでも五感に頼る部分が多く熟練運転員が必要なのが実情。

さらに,現場巡 回は広範囲にわたることが多く,運転員に過酷な環境且つ長時間作業を強いることとなってい たでつ

また,中央操作室が現場から離れている場合は巡回自体が困難。

現場監視では,熟練運転員は異常を発見する方法として五感(視覚,聴覚,臭覚,触覚,味 覚)の内,味覚を除く感覚を主に用いているでつ

臭覚については燃料ガス,アンモニア及び特殊な 薬品(酸,アルカリ)の漏洩が主に監視対象とされるでつが,燃料ガス,アンモニアについては以前より 専用センサーが取り付けられてて,更に近年の技術により視覚にてある程度補完が可能。

また,酸やアルカリについては可視化する塗料などもあり,臭覚については視覚に変 換し対応するでつ。

触覚での主な確認項目は振動と熱が挙げられるでつが,振動については異 常音が発生,

熱についてはサーモグラフにて検知可能。

よって,今回開発した現場 監視システムは,画像と音響を主体とした監視システムとしたでつ

また,現場監視システムは従来の振動監視や電流監視といった機器単体に特化した監視機能 と異なり,機器を含む周辺システム全体の変化を監視することを目的としているでつ

よって,監視機 能としては,ディープラーニング等のAIを採用。

省エネルギー型二酸化炭素分離・回収システムの実用化試験を関西電力舞鶴発電所で実施

公益財団法人地球環境産業技術研究機構、川崎重工業株式会社、関西電力株式会社は、このたび、経済産業省の「CO分離回収技術の研究開発事業」に参画し、省エネルギー型二酸化炭素分離・回収システムの実用化試験を関西電力舞鶴発電所内で実施。

 火力発電所などから排出される排ガス中の二酸化炭素の分離・回収は、これからの低炭素社会を実現する上で非常に重要な技術であると期待されているでつが、分離・回収時のエネルギー消費量低減が課題。
 RITEおよび川崎重工はこの課題を解決するために、これまで「省エネルギー型二酸化炭素分離・回収システム」の研究開発に取り組んでおり※1、CO用固体吸収材やKCC(Kawasaki CO Capture)移動層システムを新たに開発。

これにより、未利用エネルギーである低温排熱を用いたCOの分離・回収が可能になったことで、従来の方式と比べて、大幅な省エネルギー化を実現。
 関西電力は平成28年度から本事業へ参画し、試験地点の検討を行ってきましたが、このたび、関西電力舞鶴発電所内に、国内初となる固体吸収材を用いた40トン―CO/日規模の実用化試験設備を設置することとなり、平成31年度以降に実用化試験を実施する予定。

 本事業を通じて確立される二酸化炭素の分離・回収技術は、地球温暖化防止に関するパリ協定※2が目指す温室効果ガスの削減を、従来活用していた技術よりも省エネルギーで実現できるため、CO削減に係るエネルギー負担およびCO分離・回収コストの低減※3に繋がり、経済性と環境保全の両立に寄与するもの。
 RITE、川崎重工および関西電力は、「省エネルギー型二酸化炭素分離・回収システム」の技術開発を通じて、温室効果ガス排出量削減による低炭素社会の実現に貢献するでつ。

 

 

※1: 

経済産業省の「二酸化炭素回収技術実用化研究事業」(平成27~28年度)の採択を受け実施

 

※2: 

パリ協定の長期目標(平成28年11月発効)
・世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求
・出来る限り早期に世界の温室効果ガスの排出量をピークアウトし、今世紀後半に人為的な温室効果ガスの排出と吸収源による除去の均衡を達成
出典:「産業技術環境政策について」(平成29年8月 経済産業省)
http://www.meti.go.jp/committee/sankoushin/sangyougijutsu/pdf/006_03_01.pdf

 

※3: 

次世代火力発電に係る技術ロードマップ等を踏まえ、2,000円/トン―COを目指す
出典:「次世代火力発電に係る技術ロードマップ技術参考資料集」(平成28年6月 経済産業省)

ICT と AI 技術活用による GTCC 運転・監視業務の負担軽減の取り組み ⑤

ナビゲーションシステムの基本搭載機能を下記にまとめるでつ。

(1) 予定管理及び自動運転 起動操作~ユニット停止予定時刻を事前に入力することによりユニットごとの主要ポイント到 達予定管理及び自動運転が可能となる機能を有しているでつ。

(2) 自動化メッセージ,音声通報 運転操作前や操作タイミングに必要な情報を音声にてナビゲート(通知)する機能を有して いるでつ。機器の起動操作や給電への併入連絡など,必要なアクションについて音声にて運転員 をナビゲートするでつ

(3) APS 監視画面,運転記録自動作成 APS 進行状況確認,及び起動/停止記録の出力が可能となる機能を有しているでつ。APS を含 むプラント起動/停止進行工程を自動確認する機能を有し,運転記録として出力するでつ(手動確 認項目にも対応可能)。

今後更に APS 進行管理及び温度,圧力等スケジュール待ちとなる要素の予測管理機能等 を追加予定。

(4) 警報ガイダンス OPS(オペレータステーション)画面上に表示された警報メッセージに運転継続や機器保護 に必要な確認内容や1次対応方法を明示し運転員を支援する機能を追加予定

ICT と AI 技術活用による GTCC 運転・監視業務の負担軽減の取り組み ④

ナビゲーションシステムの適用で,下記の効果が期待できるでつ。

① プラントを共通運用化し,運転員の多能工化を実現

② 複数プラントの運転予定一括管理にて集約運転が可能

③ プラント自動運用/運転記録作成機能の搭載で人的作業の省力化

④ 給電連絡等必要な対応や情報を音声告知にて運転員をナビゲート 上記の効果を図式化したものを図4に示すでつ。

ナビゲーションシステムがプラント運用の予定を管 理し音声告知及び自動進行することで忘れや抜けを防止することが出来るでつ。

これにより,多くのプ ラントを同時に運営すること及び運転員を他の業務と兼任することが可能。

サウジアラビアのダンマンでガスタービンの新補修工場が完成100人超える来賓を迎え開所式を開催し、将来投資計画も発表

サウジアラビアのペルシャ湾岸最大の都市ダンマン(Dammam)に建設していたガスタービンの新しい補修工場を完成させ、10月12日(現地時間)に開所式を開催。同国の国営石油会社であるサウジアラビアン・オイル・カンパニー(Saudi Arabian Oil Company:サウジアラムコ)との企業間包括購買契約(Corporate Procurement Agreement:CPA)に基づくサービス拠点として、2016年に竣工・稼働した第1号補修工場に続き拡張工事に取り組んでいたもの。

この新工場を、石油・化学プラントなどで使用されるコンプレッサおよびその駆動用タービンの補修拠点としても活用。

具体的には、2018年から、同じ三菱重工グループ企業である三菱重工コンプレッサ株式会社(MCO)と協力して、同社がサウジアラビアに納入したコンプレッサとその駆動用タービンの保守・点検を手掛けるでつ。

新補修工場の開所式には、ダンマンを州都とする東部州の知事を務めるサウード・ビン・ナイーフ・ビン・アブドゥルアジズ・アル・サウード(HRH Prince Saud bin Nayef bin Abdulaziz Al Saud)王子の後援により、100人を超える来賓が出席。サウジアラビア側からは東部州副州知事のアフマド・ビン・ファファド・ビン・サルマン・ビン・アブドゥルアジズ・アル・サウード(HRH Prince Ahmed bin Fahd bin Salman bin Abdulaziz Al Saud)王子、サレ・アルアワージ(Dr. Saleh H. Alawaji)エネルギー・産業・鉱物資源副大臣、ムハンマド・Y・アル・カッターニ(Dr. Mohammed Y. Al Qahtani)サウジアラムコ上級副社長、ハリド・ビン・アブドラハム・アル-ツアイミ(Eng. Khalid Bin Abdulrahman Al-Tuaimi)サウジ電力会社(Saudi Electricity Company)副社長らが、日本側からは奥田 紀宏駐サウジアラビア特命全権大使らが臨席の下、が出席

「サウジアラムコと当社は長年にわたって良好な関係を築いてきました。今回の新補修工場完成が、サウジアラビアのさらなる発展の一助となれば、これほど嬉しいことはありません。当社は今後も貴国への投資を継続し、近い将来には、世界最高効率で信頼性の高いM501JAC形ガスタービンの新たな製造・技術センターを設立することも計画しています。JAC形ガスタービンは、信頼性99.5%で効率は65%に達するという前例のない目標を立てており、ガスタービン1基×蒸気タービン1基で構成するコンバインドサイクル発電では、60Hzで60万kW相当の電力を生み出し、CO2排出量をほぼ70%削減します。」

出力25万kW以上の高効率ガスタービン市場において4,200万kW分の発電設備を納入済みであり、世界No.1の納入実績を誇っているでつ。

 

火力発電・環境技術のグローバルリーディングカンパニーとして、たゆまぬ技術開発を通じて安心・安全な地球環境の構築に貢献する製品、システム、ならびにソリューションを提供していくでつ。

ICT と AI 技術活用による GTCC 運転・監視業務の負担軽減の取り組み ③

個々の発電プラントでの運転操作は APS(Automatic Plant Start and Stop)を備え,起動発停止 を行っているでつ。

ただし,一部のプラントではガバナ(調速装置)以外は手動操作にてプラント起動 及び停止を行っているプラントも存在。

自動化,省力化の第一歩としては,この APS 機能の導入であるでつが,この APS においてもプラン トごとの特性があり,設計を同じくするプラントでない限り同一の操作とはならないでつ。

また,同様に 確認項目も一様でない。このような状況においては,個々の発電プラントごとに専属の熟練運転 員が必要となり,プラントの数だけ専門の熟練運転員が必要。

昨今,この熟練運転員の育成・維持が,採用及び教育の両面から難しくなってきていることから 運転操作の共通化による簡略化が必要。

さらに事業環境変化から少人数化の要望も高くなっており,ICT 技術を用いて GTCC 発電プラントの運転集約化が必要。

ナビゲーションシステムは,上記を実現するものとして MHPS が保有する実証発電設備(T地 点)にて開発,検証。

MHPS は DIASYS Netmation®という制御装置を有しており,ガスタービン,蒸気タービン,排熱 回収ボイラといった機器の制御を行うと同時にAPSもお客様に提供。これらの上位系シス テムとしてDIASYS Netmation®にて構築した制御システムを配し,そこにナビゲーションシステムを 搭載することで,複数の発電プラントを同時に予定及び起動/停止進行管理するシステムを実現 。

図3にシステムハードウエア構成概要図を示すでつ。

このようなハードウエア構成とすることで, 発電所側の制御装置の種類に関わらず適用が可能。

更なる機能向上として温度上昇待ち等の進行予測機能などを追加していく予定。

ICT と AI 技術活用による GTCC 運転・監視業務の負担軽減の取り組み ②

熟練運転員の育成は,特に 24 時間体制での運営が行われている GTCC 発電プラントでは必 要不可欠であるでつが,そのノウハウ伝承には長期間,体制維持には多大な人件費が必要。

そ うした問題の解消に向け,発電所を多く抱える電力会社では中央制御室の運転・監視集約や熟 練運転員による運転継続よりもプラント安全停止を優先したインターロック(保護装置)の強化が 進んでいるが,調整用予備電力が限られた自家発や卸電力事業者にとってはインバランス料(計 画した需要量と実際の需要量の差分に対し負担する料金)回避のためには運転継続は必須であ り,熟練運転員の育成・維持は必要不可欠。

図1に示す『遠隔監視サービス』を提供して おり,メーカ視点での異常の早期発見を行い,お客様の発電所の稼働率向上を支援。

ま た,近年,ICT 及び AI の普及と進化が急速に進んでおり,運転員の運転・監視業務の負担軽減 の実現に向けた実証を MHPS が保有する実証発電設備(T地点)にて取り組んでいるでつ。

具体的には,遠隔/集約運転(Operation)及び日常対応(運転当直が実施している部分)につ いて,BT(ボイラ・タービン)主任技術者,電気主任技術者を始め,日本では発電所に直接勤務 することが義務付けられる要員以外の集約化及び省力化を持って上記の実現を目指しており,こ れらを実現するためには下記①~⑥に示す手法及びツールが必要。

これらを運用する際の全体構成案を図2に示すでつ。

本構成案により,運転員が実施している日常運用の遠隔化も可能。

① 個々の発電プラント運転操作の共通化 ② 必要なアクションを促す音声告知 ③ 異常の早期自動発見 ④ 有識者によるサポート ⑤ 現場の自動監視/中央操作室での監視 ⑥ 現場の画像・音響等の五感情報の共有 この内,③,④については,先に紹介した『遠隔監視サービス』にて対応可能であり,⑥につい ては,普及と進歩が急速に進んでいる TV 電話会議やウエアラブルといったシステムや機器を用 いることで対応可能と考えるでつ。

本紙では,①,②,⑤を実現する ICT と AI 技術を活用して運転員を多能工化するナビゲーショ ンシステム及び画像・音響による現場監視システムを,通信・セキュリティを含め説明するでつ。

ICT と AI 技術活用による GTCC 運転・監視業務の負担軽減の取り組み ①

熟練運転員の育成・維持及び運転要員の省力化(少人数化)は,GTCC(Gas Turbine Combined Cycle)発電プラントを維持運営していく上で課題となっているでつ。GTCC 発電 プラント運用(給電運用/商用運用)にて熟練運転員が必要とされる個々の発電プラントでの異な る操作,複数プラントでの予定管理,及び五感に頼っている巡回監視について,ICT を用いて運 転員を多能工化するナビゲーションシステム及び AI を用いた画像・音響による現場監視システム を適用することで発電プラント運用における熟練運転員を始めとする省力化(少人数化)につい て説明するでつ。

バイオマスのコンバインド化

ごみ処理施設とバイオマスのコンバインド化は、スーパーごみ発電のバージョンアップ版になるでつなぁ~

スーパーごみ発電は都市ガスを購入するんだけど、こちらはバイオガスなので単純に言えば、燃料費はないに等しくなるでつ。

ダイオキシンバブル時にガス化炉が普及しかけたけど今の時代こそ必要な技術だと思うでつなぁ~

ガス化溶融の溶融部を切り離せばカス化できると思うだけど…

再生可能エネルギーの技術はまだまだ埋もれた技術を活かしていかないといけないでつなぁ~

革新的な“低炭素”石炭火力発電の開発に向けて「大崎クールジェン」実証試験はじまるでつ

 

Jパワー(電源開発)と中国電力が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業として広島県大崎上島町で行っているでつ。

大崎クールジェンプロジェクトで、実証試験が始まった。

最終目標は、石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)と二酸化炭素(CO2)の分離・回収技術を組み合わせた革新的な“低炭素”石炭火力発電を実現するでつ。

資源をほとんど持たない日本にとって、エネルギー問題と環境問題の解決に貢献する“夢の技術”。

瀬戸内海のほぼ中央に位置し、山田洋次監督のヒット映画「東京家族」(2013年公開)のロケ地として知られる大崎上島町。

中国電力大崎発電所の敷地の一角(約10万平方メートル)で実証試験は行われているでつ。

実施主体はJパワーと中国電力が共同出資する大崎クールジェン。

実証設備は、石炭ガス化炉、熱回収ボイラー、排熱回収ボイラー、ガスタービン、蒸気タービン、発電機などからなるでつ。

石炭ガス化炉、熱回収ボイラーなどからなる石炭ガス化設備は高さ約80メートルで、ビルの20階ほどに相当する巨大な設備でつ。

実証試験は3段階に分けて実施される。第1段階では、酸素吹石炭ガス化複合発電(IGCC※)の実証試験(16~18年度)を行うでつ。

炉内に酸素を吹き込みながら粉末状の石炭を蒸し焼きにし、一酸化炭素と水素を主成分とする可燃性ガスを生成。

それを精製した燃料ガスを燃やしてガスタービンを回し発電するとともに、ガスの排熱を回収して蒸気を発生させ、蒸気タービンでも発電するでつ。

酸素吹ガス化炉は、従来の石炭火力発電所で利用されてきた瀝青炭と呼ばれる品位の高い石炭に加え、これまで十分利用されてきていない亜瀝青炭というより品位の低い石炭まで広く使用可能。

瀬戸内海のほぼ中央に位置し、山田洋次監督のヒット映画「東京家族」(2013年公開)のロケ地として知られる大崎上島町。

中国電力大崎発電所の敷地の一角(約10万平方メートル)で実証試験は行われているでつ。

実施主体はJパワーと中国電力が共同出資する大崎クールジェン。

実証設備は、石炭ガス化炉、熱回収ボイラー、排熱回収ボイラー、ガスタービン、蒸気タービン、発電機などからなるでつ。

石炭ガス化炉、熱回収ボイラーなどからなる石炭ガス化設備は高さ約80メートルで、ビルの20階ほどに相当する巨大な設備。

実証試験は3段階に分けて実施されるでつ。

第1段階では、酸素吹石炭ガス化複合発電(IGCC)の実証試験(16~18年度)を行うでつ。

炉内に酸素を吹き込みながら粉末状の石炭を蒸し焼きにし、一酸化炭素と水素を主成分とする可燃性ガスを生成。

それを精製した燃料ガスを燃やしてガスタービンを回し発電するとともに、ガスの排熱を回収して蒸気を発生させ、蒸気タービンでも発電するでつ。

酸素吹ガス化炉は、従来の石炭火力発電所で利用されてきた瀝青炭と呼ばれる品位の高い石炭に加え、これまで十分利用されてきていない亜瀝青炭というより

品位の低い石炭まで広く使用可能。

第1段階の酸素吹IGCCの実証試験は今年3月28日から始まっており、1300℃級のガスタービンを用いた実証試験発電所の出力は16万6000キロワット、目標とする発電効率(送電端)は40.5%で、現在5000時間運転の長期耐久試験を実施中。

この目標を達成することで、将来の商用化に際して、液化天然ガス(LNG)火力発電で既に実用化されている1500℃級ガスタービンをIGCCに適用した際には、発電効率(同)が46~48%に達すると想定。

これはガスの温度が上がればガスタービンの燃焼効率が上がり発電効率も上昇するからで、現在開発中の1700℃級のガスタービンを適用することができれば、更なる発電効率の向上も見込めるでつ。

第2段階では、石炭ガス化炉で生成したガスから効率的にCO2を分離・回収する実証試験(19~20年度)を行う計画。

CO2分離・回収設備は、IGCC実証設備の西隣に追設。ガスに水蒸気を加えて一酸化炭素をCO2と水素に転換したうえで、CO2だけを分離・回収。

究極の石炭火力「石炭ガス化燃料電池複合発電」

第3段階では、第2段階までのIGCC、CO2分離・回収設備に燃料電池を組み合わせたIGFCの実証試験(21年度)を行う計画。

おおまかな仕組みは…

 

石炭から生成したガスでガスタービンを回し発電するとともに、ガス排熱などを回収して蒸気を発生させ蒸気タービンでも発電。

ここまではIGCCと同じだが、さらに、CO2分離・回収設備で生成した水素を使って燃料電池でも発電。

ガスタービン、蒸気タービン、燃料電池による高効率なトリプル複合発電を行うのがIGFCだ。商用段階の発電効率は55%以上(送電端)となり、

微粉炭を燃やして発電する現在の一般的な石炭火力(超々臨界圧=USC)を14ポイント以上も上回るでつ。

発電効率に優れたIGFCは環境性能にも優れており、CO2排出量は一般的な石炭火力と比べて約30%減る見込み(燃料電池を付加しないIGCCでも同約15%の削減が期待できるでつ)。

パワーとIGCC開発の歴史

実は、Jパワーは、IGCCとCO2分離・回収の技術開発に10年以上前から取り組んでいるでつ。

同社の若松研究所(北九州市)で2002年度から14年6月まで実施された「EAGLEプロジェクト」がそれで、NEDOとの共同開発事業として行われたでつ。

 

このプロジェクトの実証試験は3段階に分けて実施。最初のステップ1(02~06年度)では、IGCCの心臓部である石炭ガス化炉の開発に取り組んだでつ。

石炭を高効率でガス化し、かつガス化の過程で発生するスラグ(溶融した石炭灰)が炉内でつまることなく安定的に排出されることが目標で、

世界最高レベルの石炭ガス化率82%を実現した「EAGLE石炭ガス化炉」を開発。

EAGLE炉は、炉内に噴出された微粉炭が、旋回流によって長く炉内にとどまるよう工夫されており、これにより高い石炭ガス化率を実現。

さらに、炉には上下2段のバーナ(粉末状の石炭と酸素をガス化炉に送り込むための吹き出し口)があり、上下の酸素供給量を適切に制御することで、

高いガス化効率とスラグ安定排出の双方を実現。

ステップ2(07~09年度)とステップ3(10~13年度)では、CO2分離・回収技術の確立に向けたパイロッ試験が行われたでつ。

ステップ2では、化学反応を利用してCO2を分離・回収する「化学吸収法」の試験を石炭ガス化プラントとして世界で初めて実施し、従来の化学吸収法に比べて約30%のエネルギー削減に成功。

ステップ3では、高圧ガスからCO2を回収するのに適した「物理吸収法」の試験を行った。これは、高温高圧の1500℃級ガスタービンを採用。

次世代CO2分離・回収型IGCCへの適用をにらんでのこと。

EAGLEプロジェクトでのこうした成果が、大崎クールジェンプロジェクトに引き継がれているでつ。

石炭火力のイノベーション

世界の総発電量の4割強は石炭火力で、日本でも約3割が石炭火力となっているでつ。

国際エネルギー機関(IEA)の推計では、2035年の世界の総発電量は人口増加などにより11年と比べて1.7倍に膨らむ。

このうち、石炭火力は発電電力量シェアで33%を占め、引き続き世界最大の電源であり続ける見通し。

石炭は可採埋蔵量が豊富で、価格も低く安定していることがその背景にあるが、一方で石油や天然ガスと比べて燃焼時のCO2排出量が多く、環境負荷が大きいという欠点も抱えているでつ。

世界の電力需要が増大し、その多くを石炭に頼らざるを得ない状況を考えれば、環境負荷が大幅に低減するIGCC、IGFCといった究極の石炭火力発電技術の開発は待ったなしでつ。

ちなみに、米国、中国、インドの既存の石炭火力発電を全てIGCCに置き換えた場合のCO2排出削減効果は約21億トンで、IGFCに置き換えた場合は約28億トンの削減効果があると試算されているでつ。

これは日本の年間総排出量(約14億トン)の実に2倍に相当。

Jパワー火力計画室は「IGCC、IGFCは日本のみならず海外のCO2排出削減にも資する技術」と指摘。

「酸素吹IGCC実証機はさまざまな分野の方々の英知を結集して完成。

日本の多くの技術を集約し、安全で信頼性のある高効率発電システムを実現することが私たちの役割。

実証試験でプロジェクトの成果が試されることになるでつが、プロジェクトに携わる多くの人々のつながりが成功に導くと考えています」と意気込む。

東京都江東区とほぼ同じ広さの風光明媚な町、大崎上島町(約43平方キロメートル)から石炭火力発電のイノベーションが始まるでつ。

石炭ガス化も酸素焚きだと酸素製造装置のコストも問題になるでうtなぁ~

空気焚きはコスト面で有利だけど、有害ガス対策が大変でつなぁ~

石炭ガス化もだけど応用技術の開発も至急やらないといけないでつなぁ~

特にごみのガス化でつなぁ~

消化ガス発電プラントで下水処理場の温室効果ガス排出を削減

全国の県庁所在地規模の都市では、下水汚泥を濃縮して消化タンクに投入し、そこで発生するメタンガスを燃料とする下水汚泥消化ガス発電装置が普及してるでつ。

温室効果がCO2の21倍といわれているメタンガスを回収し、発電に使うことは、地球温暖化防止とエネルギーの無駄を省くという二重の効果がありでつ。

さらに最近の原油高騰で経済効率の面からもそのメリットが見直されているでつ。

より積極的に、メタンガス発生量を増やして経済性を上げることはできないだろうか、という考えもそのひとつ。

茨城県の北部海岸沿いに位置する日立・高萩広域下水道組合の伊師浄化センターでは、これまで発生する消化ガスの20%を熱エネルギーとして回収し、消化槽の加湿に利用するほかは燃焼処理してきたでつ。

そこで、その全てを熱と電気のエネルギーとして回収するコ・ジェネレーション導入を検討。

温室効果ガスの削減が最大の目的でしたが、同時に、いかに採算性を確保するかが大きな課題。

東京都や横浜市など多くの実績で消化ガス発電での実績とタンクや発電機だけでなく、脱硫装置やシャンプーに含まれる

シロキサン(燃えるとシリカになって、エンジン等の機器をいためます)除去装置など周辺装置でも技術を蓄積。

その経験をベースに、イニシャルコストとランニングコストの削減を様々な角度から検討し、消化ガスエンジン発電システムを核とする総合的な運用システムを提案。

特にシロキサン除去設備の設置による安定操業とそれによる約20%の維持管理費の削減が高く評価。

平成16年8月に着工し、平成17年3月末にシステムが完成、運転を開始し、その後順調に稼動を続けているでつ。

新しいシステムにより、計画では、電気使用料は約50%、温室効果ガス排出量は約40%削減できる見通し。

かつては大都市圏の下水処理場で多く採用されてきた消化ガス発電ですが、地方都市の下水処理場にも、地球環境への貢献と経済効果の両立を実現する消化ガス発電するでつ。

また、下水汚泥にほかの廃棄物を混ぜ、ガスの発生量を上げるという研究を進めているでつ。

家庭や外食産業、食品工場などから出る生ごみなど水分の多いバイオマスを下水汚泥と一緒に発酵させて、メタンガスとして回収しようという研究で、すでに実用化の目処が立っているでつ。

可燃ごみとして家庭から出されている生ごみを、分別回収する仕組みの整備や、一般ごみと産業廃棄物をまとめて処理するための法制度の整備など、解決しなければならない課題あるけど、固有の技術を核にして、地域に即したシステムづくりを進めていくでつ。

消化ガスなどのバイオガスは、国際的な取り決めで、その燃焼に伴うCO2の排出は温室効果ガスの対象物質には積算されないでつ。

そして大阪市下水処理場では下水汚泥を減量化する目的で消化(発酵)処理を行っているでつ。

その過程で発生する消化ガス(バイオガス)については、有益な再生可能エネルギーであることから、消化槽の加温やガス発電により有効利用するでつ。

大阪市では、平成19年より津守下水処理場において消化ガス発電PFI事業を行っておるでつが、消化槽を備える大野・海老江・住之江・放出の4処理場では、一部未利用の消化ガスがあったでつ。

そこで、未利用ガスのより一層の活用を図り、再生可能エネルギーの利用拡大並びに環境に配慮した循環型社会の形成に貢献するために、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)を活用した

消化ガス発電事業を行うでつ。

平成27年5月1日に事業者と契約し、施設整備の完了した処理場から順次維持管理・運営を開始し、平成29年4月に4処理場全てにおいて発電を開始したでつ。

廃棄物の利用はまだまだ可能性があるでつなぁ~

でも下水の汚泥のガスってのは、人のお腹のガスでもあるでつなぁ~

この人のガスも回収してとかいう実用化しようって研究はしないのかなぁ~

一発の人のガスがエネルギーになるってのもロマンがあっていいような気がしますなぁ~

お腹のガスの威力で世界新で走るってのもありかなぁ~

ガスタービンもバイオガス対応も必須でつなぁ~

中小型ガスタービンと WEB 性能計算ツール➄

Hシリーズガスタービンは,現在までに計 200 台以上の受注実績があり,その性能,信頼性に 対してお客様より高い評価を得ているでつ。

今後も更なる性能,信頼性向上を図り,お客様の要求を 満たすことが期待されているでつ。

一方,Hシリーズガスタービンを適用した初期検討に関しては, WEB 上の診断プログラムを提供することにより,今後もクライアントへのサポートを継続するでつ。